池袋パルコでは6月30日まで、TOKYO MXなどで放送中のテレビアニメ『とんかつDJアゲ太郎』(原作:イーピャオ・小山ゆうじろう、連載:少年ジャンプ+)とコラボレーションしたキャンペーン「アガるパルコ “フライ”ングセールwithとんかつDJアゲ太郎」を実施した。
期間中は、限定コラボ商品の販売や、オリジナルノベルティの配布、パルコの公式スマートフォンアプリ「POCKETPARCO(ポケットパルコ)」会員限定セールなど、パルコでのショッピングをさらに楽しめるコンテンツを多く実施。また、同作の主人公・勝又揚太郎を演じている声優、山下大輝さんによる録り下ろしの館内ナレーションやラジオCMをオンエアするほか、館内には描き下ろしポスターや、アニメの名場面が体験できるセルフィ(自撮り)フォトブースも設置されるなど、買って・聞いて・見て楽しめる企画となっている。
今回のキャンペーンの狙いは、昨年に導入し、顧客化の装置としている「POCKET PARCO」のユーザーに向け、6月のプレセールの販売をより強化することだ。パルコ全館共通のワントゥワンマーケティングツールとして、ユーザーの好みに合わせた情報を提供している「POCKET PARCO」だが、池袋パルコとしては、多くの店舗の中から同館を選択するユーザー数を増やすことが課題となっている。アプリ会員を増やし、6月の売上の最大化を図り、プレセールでの話題獲得および来店促進をきっかけに、7月の本セール、そして8月の夏休み企画への接触ポイントをつくることをめざす。
「とんかつDJアゲ太郎」とコラボした理由は、アニメのプロモーションのタイミングとターゲットが、池袋パルコのそれと合致したため。同作は男性・女性ともに人気が高く、グッズやイベントは特に20~30代女性からの反響が大きいという。パルコでも20~30代の女性をターゲットとしているため、アニメのプロモーションが行われるタイミングで、今回のキャンペーン実施に至った。
ポイントは、新規顧客層と既存顧客層のメリットをそれぞれ設定したこと。作品のファン層はコラボグッズなどによって新規獲得し、既存顧客には普段利用するショップでのセール情報やサービス情報を案内することで、来店促進に加えて他店への送客も狙う。
パルコのこうしたキャンペーンは、店舗ごとに実施するものと、店舗横断で実施するものと2パターンに分かれている。立地や客層により、店舗ごとに抱えている課題やプロモーションの時期が異なるためだ。今回のキャンペーンは、コラボ企画が池袋パルコ主導で決定し、参加を希望する店舗に、そのフォーマットを派生させていった(松本店と札幌店はビジュアル含め連動、福岡店・広島店はノベルティのみ連動)。
得られた成果について担当者は、「キャンペーン初日、アプリを使用した池袋パルコへのチェックイン、企画参加店舗の売上前年比は全館平均10ポイント増を記録しました。また、限定コラボ商品の売上も好調で、完売商品も出ており、追加生産もしました。期待した結果がついて来ていることを実感しています」(池袋パルコ 営業課 村山哲郎氏、荒明宏美氏、中川小夜子氏)と話す。
今後も、ユーザーのニーズを捉えた企画を、各ショップと連携しながら策定することによって、顧客一人ひとりにマッチした池袋パルコをつくっていくとしている。
「パルコ」に関連する記事はこちら