出演者がハンコなのに、泣きそうになる…「AICHI AD AWARDS 2016」シヤチハタがグランプリ

39年間続いた「愛知広告協会賞」を昨年リニューアルした「AICHI AD AWARDS(AAA)2016」(愛知広告協会主催)の受賞結果が発表され、グランプリにはシヤチハタのWebムービー「50歳の“不合格”」(代表受賞者・阿南文氏)が受賞した。7月13日に名古屋市内で贈賞式が行われる。

グランプリ作品は、朱肉のいらないシヤチハタのスタンプ「Xスタンパー」が2015年に50周年を迎えたのに合わせ、同年9月にブランドサイト上で公開したもの。同社商品の印影を人物にたとえ、日常生活の中の心温まる話を描いた。制作は電通中部支社。

審査員長の中島信也氏(東北新社)は「ベタな企画であるが、演出が巧みで一気に見てしまう。出演者はハンコなのに、ちょっと泣きそうになってしまうのはまさに動画の持つ力。エンドロールのキャスト紹介が商品紹介になるあたり、クライアントと一緒に楽しんでコミュニケーションをつくっていこうという姿勢がうかがえる。『見る人の心を動かして幸せにしよう』という心と『商品のこともちゃんと紹介して好きになってもらおう』という心をクリエイティブと、クライアントが共有している」と講評を述べた。

審査会の模様

各部門のゴールド(金賞)には、CM部門がのいり「おわかればなしをしよう。」(伊藤みゆき氏)、GRAPHIC部門が南知多町観光協会「夏は島民」(石本香緒理氏、木下芳夫氏、まゆみ瑠衣氏)、DIGITAL部門がシヤチハタ「50歳の“不合格”」(阿南文氏)、DESIGN部門が青柳総本家「お米のういろう(青柳ういろう ひとくち)」(平井秀和氏)、PROMOTION/OOH部門はシヤチハタ「防災・減災スタンプラリー(防災バッグ)」(?橋通仁氏、古川雅博氏)がそれぞれ選出されたのち、この中からシヤチハタの「50歳の“不合格”」(阿南文氏)がグランプリに選ばれた。

AAA2016は、愛知県内在住のクリエイターが手掛け、2015年4月~2016年3月に発表された広告・キャンペーンが対象。昨年のリニューアルから「クリエーターによるクリエーターのための広告賞」を掲げ、これまでの「愛知広告協会賞」から部門構成や審査員を刷新している。審査員長は中島信也氏(東北新社)、審査員は新村則人氏(新村デザイン事務所)、菅野薫氏(電通)、谷山雅計氏(谷山広告)、?橋通仁氏(電通中部支社)、長谷川裕晃氏(新東通信)、福里真一氏(ワンスカイ)。

同賞の受賞作品は、国際デザインセンターデザインギャラリー(名古屋市中区栄/ナディアパーク・デザインセンタービル4階)で13~20日まで展示される。開館11時~19時、入場無料。


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