AOI Pro.とティー・ワイ・オー(以下TYO)は経営統合に関する基本合意書を締結したと発表した。共同株式移転による共同持株会社を来年1月4日予定で設立する。
AOI Pro.は1963年、TYOは1982年の設立。テレビCM制作業界において、それぞれ2位、3位の地位を確立してきた。この統合により1位の東北新社を抜き、国内シェアトップとなる見通し。近年では、両社共に広告主との直接取引や海外進出に力を入れ、長年のCM制作で培ったノウハウやクリエイティブ力を活かした事業拡大に取り組んできた。
両社のビジョン、経営方針、事業戦略等を総合的に勘案した結果、「より大きなシェア」「より強い交渉力」「より強靭な資本」を保持することが両社の中長期的な成長のための必須条件として合意に至ったという。
両社共にコア事業となるテレビCM 制作事業については、営業上の独自性・独立性を重視し従来通り競合関係を維持していく。ただし、人材教育や仕入れの共同化、機材レンタルの相互融通を積極推進し、収益力・コスト競争力の強化を図る。VRやAR等の新たな映像制作技術分野については、両社の経営資源を結集することでスピーディな開発を進めていく。
両社の海外事業については、AOI Pro.が広告映像制作ビジネスを展開する一方で、TYO は広告会社との M&A を進めており、機能重複がないと判断した。将来的には、映像を主とする広告関連サービス提供会社として、アジアナンバーワン企業を目指す。
この経営統合に伴い、今年12月28日に両社とも東京証券取引所を上場廃止、来年1月4日の共同持株会社の設立登記日に新規上場を予定している。