「顧客満足度」を上げる具体策がアンバサダー戦略(ポータルサイトgoo)

アンバサダー用のオリジナルアイテムも制作

藤崎:アンバサダープログラムの基本的な流れを教えてください。

千田:まずSNS上でファンになってくれそうな方がいたら、会話をして、少しでもgooを理解してもらえるように努めます。gooアンバサダーになった方には、オープンにしていないような情報をメルマガやイベントで伝えています。これはアンバサダーだから知ることができたというインセンティブを意識しています。

アンバサダーの方々の情報発信にも期待しているので、どうしたらみなさんが情報発信しやすいかも工夫しています。例えば、日頃使ってもらえるような、身近なグッズを作ってプレゼントしています。これは私たちが提供しているサービスが、ポータルサイトという無形のものなので、どうしたら可視化できるのかというところから生まれました。誰かとの会話で「goo」を話題にしてもらうためのグッズという言い方もできるかもしれません。アンバサダーのみなさんの名前の入った「gooアンバアダー名刺」も作りました。

藤崎:gooのロゴ入りのグッズやケースなどのアイテムもカッコいいですし、もらったアンバサダーも嬉しいですよね。また、「自分がどのポータルサイトを使っているか」などと、普通は周りの人に言うことはないので、「自分はgooアンバサダーです」と伝えるきっかけとして、名刺というアイディアはすごく面白いと思います。

藤崎:アンバサダーイベントについて教えてください。

千田:gooの取り組みを、できるだけ深く知ってもらうように努めています。各サービスプロデューサーが今まで外に出していない情報を直接話すことも積極的に行っています。イベントでは、gooに関するクイズも取り入れていますが、それは記憶に残してもらいやすくするためです。

テーマに関しては、gooのブランドイメージと近い内容の方がアンバサダーの方からの受けがいいようですね。例えば、環境保護や社会貢献に関する情報を発信する「緑のgoo」が挙げられます。他には、「防災アプリケーション賞」を受賞した「goo防災アプリ」なども好評でした。

藤崎:お客様との繋がりを強化するためにいろいろ行っているということですね。グッズを作ったり、イベント企画やテーマ設定を工夫したり、とても共感が持てます。

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藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

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