書きたい曲のテーマはだんだん変わってきている
中村:メジャーデビュー10周年を記念しまして、8月9月に大型野外ライブイベントがございますと。
澤本:これは何ですか?
水野:地元の神奈川の海老名、厚木というところに陸上競技場があるんですよ。市の体育大会などで使うところが。その陸上競技場でセットを組んで、ライブをやるという野外ライブイベントを。2万5千人で全4公演、10万人集めるという。
権八:すごい。
水野:8月27~28日が海老名運動公園、9月10日、11日が厚木市荻野運動公園。どちらも陸上競技場なんですけど、そこでやりますので、もしよろしかったらみなさんぜひ。あと、その前にニューシングルも出しまして、『ぼくらのゆめ』と『ラストシーン』という映画『四月は君の嘘』の主題歌の両A面シングルが出ます。
権八:どういう思いで出された曲なんですか?
水野:映画の物語の中にあることもうまく取り入れながら、そこにインスパイアを受けながらつくった曲です。一応、今回の話でいうと、自分の中にテーマとしてあって、いろいろとポップな曲を書くんだけど、最終的に終わりがあるということをいつも書こうとしていたんですね。最終的に死んじゃうぞみたいなことを必ず書くようにしていて。
その考えがちょっとずつ変わっていって。震災があって、大切な方を亡くされたりして、終わりの後を生きなければいけない人が結構多くいるじゃないですか。ご夫婦で連れ添っていて、片方が亡くなって、これからも生きなければいけないという。でも、ちゃんと思い出を背負っているみたいな。そういう曲も必要だと思っていて。
1つの別れがあって、次になんとか思い出を抱えながらもスタートしていくみたいなことが曲にできればいいなと思って。今回はそういうテーマの曲ですね。
澤本:テーマが多いね。
水野:しゃべってるだけですけど(笑)。
澤本:でも、こういうときにしゃべってると、実は自分でこういう風に思ってたんだと気が付くことあるじゃないですか。
水野:そうですね。僕はほとんど後付けで(笑)。
澤本:後付けって実は素晴らしいと思っていて。それはウソじゃなくて、自分で何をやっているかわからないことでも、こうやってしゃべっていると後付けでパッと言えるときはちゃんとそのときに思ってるんですよ、絶対に。
水野:勇気づけてもらいました。
澤本:いやいや、僕なんて全部後付け人生ですよ(笑)。
権八:なんかいいこと言ってるような(笑)。
中村:はい、残念ながらお時間が来てしまいました。今回のゲストはいきものがかかりの水野良樹さんでした。ありがとうございましたー!
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構成・文 廣田喜昭