常に顧客視点で考える それが未来のマーケターの姿
「THE MARKETING NATION SUMMIT 2016」の午前中のプログラムとして行われた、キーノートの冒頭で挨拶に立ったマルケト日本法人代表取締役社長 福田康隆氏は、このイベントが「Marketo SUMMIT Japan」ではなく「THE MARKETING NATION SUMMIT」と名付けられていることに触れ、「MARKETING NATIONとは全世界にいる約5万名のパートナー、ユーザーとしてのマーケターとマルケト社員の総合体のこと」とその定義を紹介。アメリカでは年に1度開催されている同カンファレンスの日本での開催をきっかけに「国内でもMARKETING NATIONを大きくしていきたい」と話した。
キーノートは「TOMORROWʼS MARKETER〜マーケティングのイノベーションがここに〜これからの未来に必要なマーケター像を語る」と題して行われた。
スピーカーとして登壇したのは福田氏の他、米・MarketoのCEO、フィル・フェルナンデス氏、Group VP、チャンダー・パタビラム氏に加え、スペシャルゲストとしてWunderman Chief Client Officerのクリシュナン・メノン氏、GEヘルスケア・ジャパンのチーフ・マーケティング・オフィサーである伊藤久美氏、日本郵便 郵便・物流商品サービス企画部 担当部長の鈴木睦夫氏。
また、Marketoの日本におけるパートナー企業のひとつであり、7月に設立された電通デジタルの石川浩氏からMarketoとLINEビジネスコネクトを連携させたソリューションが発表された。
デジタルマーケティングやソーシャルメディア、モバイルテクノロジーが進化したことによって、企業活動におけるマーケターとマーケティングの位置づけが大きく変化している。
テクノロジーを扱い、データにもとづいて事実を見極め、生活者とダイレクトにコミュニケーションをとって、顧客とし、さらにはロイヤルカスタマーへと育てていく。こうして企業の売上げに深く関わる存在となることが、これからのマーケターには求められている。
そこで重要となるのは、顧客視点で物事を考え、より良い顧客体験の提供を中心にマーケティングを進めていくことだ。
フェルナンデスCEOは、2016年までに89%の企業が主に顧客体験をベースに競争することになるというガートナー社の調査や、CIOの43%が顧客に関連したマルチチャネルの提供が大事だと考えているというアクセンチュア社の調査結果を引用し、CIO、COOといったエグゼクティブたちも顧客視点を持った取り組みに関心を持ち、事業上の重要課題と見ていると話した。
しかし、企業と顧客の接点は無数にある。さらにモバイルやIoTといった技術の発展で今後も増え続けるだろう。
膨大となる接点からデータを蓄積し、効率的に必要な情報を取得し、マーケティングに生かすための技術をMarketoは開発し、提供している。
そのひとつが毎時間4万件のカスタマーイベントを処理できる「プロジェクトオリオン」だ。すでに40社以上で導入され、今後も新たなコンテンツを加え、企業のマーケティングに貢献していくという。
「TOMORROWʼS MARKETER」 は、セールスをサポートするだけの存在ではなく、企業の組織全体を包括した視点を持ち、真の意味でのカスタマーリレーションシップを実行すべき存在だ。そこでMarketoのソリューションは、社内の各部署と連携し、チャンスを最大にするマーケターに、役立つイノベーターでありパートナーを目指していく。
編集協力/株式会社マルケト
※7月6日に開催された「THE MARKETING NATION SUMMIT 2016」の講演資料や動画は下記のアドレスからダウンロードができる。
https://jp.marketo.com/summit-2016/download/index.html