山梨日日新聞社は1日から、SNSを使って自分だけの新聞を作成できる「富士山新聞」のサービスを開始した。標高2305メートルの富士山5合目で印刷することが可能で、新聞発行の場所としては日本一の高さとなる。
サービスを利用できるのは富士山5合目に来た利用者のみ。富士山でFacebookやInstagramに写真やコメントを投稿し、チラシまたは富士山5合目の山小屋「富士急雲上閣」でキーワードを手に入れつことで、専用サイトに用意されたテンプレートを自動に組み合わせて簡単に作成できる。
同社コンテンツ事業局によると、サービス開始のきっかけは2013年の富士山世界遺産登録までさかのぼる。当時、大型車で印刷機を富士山5合目まで運び、記者がその場で記事を書き撮影した写真を印刷。現地で「富士山新聞」を作成するという企画を実施していた。
富士山の5合目には年間約300万人が訪れており、SNSと連動したサービスの提供を探るなかで、富士急行や富士ゼロックスなどの協力のもと今回の企画に至った。今後は登山者への周知が課題だという。
Web上での作成、シェアは無料。高画質で印刷されたA3版の新聞は1枚1000円(税抜)で購入可能。また、併せてポストカード版の作成サービスも提供され、こちらは4枚組が600円(税抜)で販売される。
紙面には、投稿した内容のほか友人のコメントや山梨日日新聞社が撮影した富士山の空撮写真、富士山に関するトリビアを紹介する記事なども掲載される仕組みとなっている。