ゴールイメージの共有がスムーズで
クライアントと認識にブレがない
今回、用いるのは、「MICROLINE VINCI」のフラッグシップモデルとなる「C941dn」。CMYKに加え、特色ホワイトやクリアトナーを利用できる。厚紙や透明フィルム、転写紙といったさまざまな用紙に対応するため、仕上がりイメージに近い試作品を作成できるのが強みだ。
「特色ホワイトを使える」ということで、佐藤氏にはピンとくるものがあったようだ。「これは以前、当社で制作した販促物なのですが」と、半透明のPOPを手に話を切り出した。
「これはPET 樹脂製で、背後に置いたLED光源から光を透過させ、目を惹くことを狙ったものです。制作時には、最適な光量を探るため、白色の網点の濃度を細かく分け、多くの出力を発注しました。2週間ほどかかったと記憶しています。必要なコストではありますが、もし時間や費用を抑えられるのであれば、ありがたいことです」
こんなリクエストに、OKIデータの国内営業本部マーケティング部の小宮壮一郎氏はこう返す。「PET樹脂は印刷媒体としては扱えないものの、白色印刷したダミーフィルムをPET樹脂に貼り付ければ、イメージの確認は十分可能だと思います」
「はじめから実物に近い試作品を用意して、企画提案時にお持ちすることもできそうですね」と話すのは、プランニング担当の小泉優奈氏。「提案段階から、ゴールイメージをお見せしてお話しできればクライアントにとってもわかりやすいし、類例がなくても、決定しやすいのではないでしょうか」
さらにデザイナーの岡見風子氏は、こう言葉をつなぐ。「試作段階で確認できれば、デザイナーの立場から提案できることや挑戦できることも増えそうですね」企画のGOサインまでの時間や、確認にかかる時間を省ければ、「時間が足りずに企画内容を変えざるを得なかった」という事態に陥ることもなく、デザイン検討のために使える時間も増えそうだ。あるいは、販促物の反応を探る消費者テストといった活用も考えられる。
提案時から制作、効果検証まで、あらゆるタイミングで役立つ試作品の活用は、これからの主流となっていくのではないだろうか。
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