マーケティングの4Pは知っていても、4Cを知らない人が多いのはなぜだろう?

マーケティングは生きている

この連載ではファンや顧客を大切にした、アンバサダープログラムを運営している企業の担当者へのインタビューを続けています。そこで感じることは「柔軟性」です。何かを維持したり、守ったり、固定化させたりするのではなく、状況に合わせて柔軟に対応しています。

さらに大事なことは、取り組み自体をどんどん進化させていく姿勢です。そうした姿勢があるからこそ、時代に呼応したマーケティングが実施できているのではないでしょうか。

マーケティングのフレームは1993年の時点で4Cが提唱されましたが、さらにその概念は「IMC(統合マーケティングコミュニケーション)」へ進化していきます。そして、日本におけるIMC研究の第一人者である小林保彦先生の研究成果へとつながります。小林先生は私が尊敬し、多くのことを学ばせてもらった先生なのですが、その話はまた今度とさせてもらいます。

ここで大事なのは、マーケティングは生きているということです。物理の公式や数学の方程式は不変であることが求められますが、マーケティングは時代や暮らしとともに変化していくことが、むしろ大事なのだと思います。つまり、変化することで人の暮らしと並走できるというわけです。

そして、近年のソーシャルメディアの発展はじめ、メディアや情報発信のあり方が変化を迎えた今のマーケティングのカタチが「アンバサダープログラム」と言えるのではないでしょうか。企業と顧客が一緒にマーケティングを進化させていく時代の感覚をこれからもお伝えしていきます。

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藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

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