背伸びせず自然体の自分で ユーザーは「リラックスさん」
その読者像を、伊藤氏は「リラックスさん」と呼ぶ。「世の女性を情報ニーズ別に分けて考えています。その中で、気軽に試せる情報を、隙間時間にチェックしたい実用性重視の層を『リラックスさん』と呼んでいます」(伊藤氏)。
この読者像は、記事への反応を分析する過程で見えてきたものだ。「忙しい人向け」「時短」といったキーワードへの反応が高く、ゆっくりと自分の時間がとれないユーザーの日常が垣間見られた一方、「ヘアアレンジ」や「セルフネイル」など手軽に試せる女性ならではの記事が人気を集めることも多い。
「自分のために時間がとれない日常の中で、少しでも生活に彩りを持たせるような情報を欲していることが見えてきました」と伊藤氏は話す。
忙しい毎日の中で、落ち着きたいときや安らぎたいときに「Locari」を見ている。短い時間の中でも自分のためになることをしたい、背伸びせず自然体の自分でできることを探している読者像が見えてきたのだ。
「立ち上げ当初は、現状ほど戦略的にターゲットを定めたわけではないんです。コンテンツの反応を見ながら『Locari』を楽しむ読者像が見えてきて、その読者像の日常に沿ったコンテンツをつくる、というサイクルを重ねることでメディアとしての軸ができ、現在の『Locari』の骨子となる『リラックスさん』が見えてきました」(伊藤氏)。
「ユーザー目線」の制作チームが日常に沿ったコンテンツをつくる
そのコンテンツづくりは、当初インターンを中心とした編集メンバーと、外部ライターで行われていた。
経験豊富なプロが集まったチームではないからこそ、その都度、反応を見て編集からライターにもフィードバックし、共に記事をつくり上げていったという。
「エッジが効いた女性に対してではなく、忙しく日常を送る普通の女性に対して価値提供をしたいという気持ちが強いため、身近な情報を重視しています。編集者・ライターが自分の身の回りで仕入れた情報をもとに記事を書き、ユーザーさんの反応から分かったことをさらに記事に反映させるというサイクルを重ねていく、つくり方をしています。読者・ライター・編集者が一体となってメディアをつくっているような状態です」(伊藤氏)。
自社調査では、「Locari」がターゲットとする「リラックスさん」は、女性全体の大半を占めるいわゆる「一般的な女性」だという。この制作体制だからこそ普通の女性である「リラックスさん」の日常に沿ったコンテンツを生み続けることができる。
明確な読者像を持つことで、「Locari」の提供する記事は、読まれる記事であると同時に、読者の行動を促しやすい記事でもある。
昨年6月以降、企業とのタイアップ記事も増加し、一記事を通して、紹介した商品が4000個以上買い求められるなど、読者が購買行動を起こしやすいメディアとしても注目が集まっている。
今後も、同社では「リラックスさん」の読者像を軸に、日常的に使える、地に足がついた提案で、かつ生活にちょっとした楽しみを加えられる情報を届けていきたいと考えている。
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