「これ見てシェア」の発動条件
まず、人がスマホで見せているものを(勝手に想像で)ランキング化しました。
写真に比べて、数分の映像はちょっと見せにくい。
こう並べると、コンテンツ力と消費時間に、こんな相関がありそうです。
例えば一目でわかる、ものすごく面白い画像は、消費時間が短くコンテンツ力が高いので、即シェアされる。逆に企業発のウェブ動画などは、尺が長い割にコンテンツ力がそこまで高くない、ということが多々ありますが、その場で早く盛り上がる話をしたいユーザーにとって、「これ見て」ハードルはかなり高い。
具体的な事例として、どんなコンテンツが「これ見て」されているのか。1つは海外、もう2つは僕が属するチームで制作協力させて頂いたものから、3つご紹介します。
《case1.青と黒のドレス》
こちらは、21世紀に最も「これ見て」された画像かもしれません。一枚で一瞬で伝わること、そして閲覧者を2つの派閥に分け、議論を巻き起こす力が圧倒的であったことが拡散のポイントです。
《case2.リリカルスクール / RUN and RUN》
RUN and RUN / lyrical school 【MV for Smartphone】
from RUNandRUN_lyrisch on Vimeo.
これは約3分48秒の映像で、本来であれば「これ見て」しにくい長尺コンテンツですが、徹底してスマホ閲覧時の驚きを最大化し、かつ、間髪入れず何度も驚きの波を作ったことによって、たくさんの「これ見て」を生み出しました。
《case3.ハーゲンハート》
「これ見て」発動条件が顕著に反映された事例がこちらです。
実はこの写真のように、ハーゲンダッツには稀に、フタを開けるとハートが出現するという現象があります。これは元々ユーザーが自発的に発見してくれて、楽しんでくれていたのですが、その盛り上がりを受けて、ハーゲンダッツが公式にこの現象を「ハーゲンハート」と命名し、様々な形の出現確率を調査したり、名前をつけてサイトに集約したことで、拡散は加速。
この情報は、様々なニュースメディアで取り上げられましたが、それ以上に爆発的に拡散が加速したのは、あるユーザーがTwitterに投稿したこの画像がきっかけでした。
閲覧に数分かかるウェブサイトの情報を、一目でわかるこの3枚の画像に凝縮した1投稿が、単発で11万RT、20万fav以上を記録。これぞ、「これ見て」を喚起する、”人をメディア化するための最適な素材”であったと言えます。
では、そんな素材は、どうすれば作れるのか。