【前回コラム】「「CMのプロ」が広告業界41年目にして今思うこと(ゲスト:黒須美彦さん)【前編】」はこちら
今回の登場人物紹介
※本記事は7月30日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
広末涼子をポケベルのCMに抜擢した理由
中村:先週に引き続き、シンガタのCD黒須美彦さんを迎えてお送りいたします。
権八:黒須さんのCMと言えば、僕らの世代では広末涼子の「ポケベルはじめる」。広末涼子が黒須さんに見いだされた瞬間ですよね。
中村:広末涼子はドコモの「ポケベルはじめる」でブレイクして。黒須さんが見つけたようなものだと。
権八:そうそう(笑)。
澤本:そういうときはどういう視点で人を決めるんですか? 見た瞬間にこれってわかるんですか?
黒須:この当時は、ポケベルってコギャルが持つものというイメージがあって。そんなコギャルアイテムを、コギャル文化を、増長させるのはけしからん、みたいなシニカルな意見が出ていた頃で、できるだけ女子力のない子というか。男の子とため口きけたり、ニュートラルにしゃべれる子を探してて。
「ねぇ、君」「だと、うれしいな」「持とうよ」みたいなしゃべり方。ある種ボーイッシュな子というのかな。そこに、広末さんがドンピシャでした。他にもオーディションで有名なかわいい子がいっぱいいたんですけど、みんなちょっとフェミニンで、女子香も強く、それよりはボーイッシュがいいだろうという感じでしたね。
澤本:本当に出たてですもんね。ヤンジャンに出たか、出てないか。そのぐらいでしょ。
黒須:そうそう。あとクレアラシルにもちょっと出てた。
権八:クレアラシルぴかぴかフェイスコンテストで優勝した直後です。
澤本:よく知ってるね(笑)。
権八:私は大好きだったんですよ。当時、広末涼子ちゃんが出てきてビックリして。ヤベエ!超可愛いぞと。あの当時はCMで新しい子がパーンと出てきて、みんながどんどんスターになっていくみたいな。長らくそういう時代が続きましたよね。
澤本:うん、黒須さんはそういう子を見つけるのが上手ですよね。意図して見つけてるんですか?
黒須:いやいや、そんなことはないですけど、オーディションは好きでたくさんしましたね。鈴木蘭々ちゃんも、資生堂の「エクボ堂」という番組で。監督の前田良輔君と、500人ぐらい見て「ああ、今回ダメだね」と言いながら、仕方ない、この子にあの子を、組み合わせるか、うーむ、それとも、こっちか、なんてやってたところに、最終のオーディションビデオが届いたんですね。期待してないから、テキトーに流しといて、とか画面を見てなかったんですけど、急に「ラーメンショップーぅ」という可笑しな声がして。「お母さん何やってるの?」の質問に「ラーメンショップやってますぅー」みたいな奇妙な言い回しが。それが鈴木蘭々で、画面を見たら、超かわいかったので、すぐさまその場に呼んで決めたという。
澤本:他にこの人はっていうのは?
黒須:そうですね、葉月里緒奈さん。広末さんの前だったけど、葉月さんは「丘の上の向日葵」っていう山田太一さんのドラマでかわいいと思って、すぐ調べて。次の日に会った。そういうときに行動力があるんですよ(笑)。
権八:最近だと黒須さんがちょっとこの子気になる、かわいいみたいな人は?
黒須:この番組にも出た清水富美加ちゃんは朝の連ドラを見て、かわいいと思って、カミさんに「誰これ?」って聞きましたね。カミさんはわりとテレビフリークなのでいろいろ知ってるんですけど、僕は3回ぐらい「誰これ?」って。
澤本:3回聞いたと(笑)? 大丈夫ですか?
黒須:もう歳なんで(笑)。
権八:富美加ちゃんはゲストで来てくれましたね。めちゃくちゃかわいいし、最高でしたよ。
黒須:わりと、言動に意図的なところもあるんだけど、それも含めていいですよね。
権八:そうそう。確信犯的にやってる変な感じもありつつ、そこがまた良いんですよね~。
黒須:あと最近は誰だっけ・・・忘れちゃった。
権八:あの子じゃないですか、いい部屋ネットのCMで変な踊りで歌ってる子。いいって言ってた。
黒須:妙に素顔っぽいというか、普通っぽいのをちょっと演じてる感じなのかな。
権八:え?桜井日奈子さん?…って名前聞いても俺わかんないけど。
澤本:「岡山の奇跡」と言われてる人だ。
黒須:まわりの子がコーラスをして歌っていてね。そこに混じり込んでない、珍しい感じで浮いてたの。でも、最近はアレですよ。欅坂の平手友梨奈さん。真ん中の子。
澤本:人気ありますね。