コピーとは、「人の気持ちをぎゅっとつかんで、みんなを振り向かせる強くてぶっといコトバ」
広告が抱える問題について「広告は、企業や商品の魅力を伝えるためのもの。しかし、人々の普段の生活の中にはあまりに多くの広告が存在するので、その多くがスルーされてしまっている」と渡辺さん。その上で、「コピーは、つくった広告がスルーされないように人を引きつけるコトバ」とコピーの役割を説明した。
「コピーづくりの基本ルール」として渡辺さんが挙げたのは、
- 「何を言うか?」
- 「どう言うか?」
の2点だけ。
「何を言うか?」は、「商品のどのポイントを伝えたら、見た人がその商品を素敵だと感じてくれるか」を考えること。「どう言うか?」は、「『何を言うか?』で見つけたポイントを、どんな言葉で表現したら、人の心をキャッチすることができるのか」を考えることだと説明した。
特に、人の心をキャッチするには、「正しいコトバ」よりも「楽しいコトバ」が大切だと強調した。
次に、読売中高生新聞の課題に取り組む前のトレーニングとして、「私立恵比寿中学」のコピーづくりに挑戦した。
「何を言うか?」について4人から意見を募ったところ、「ギャップ」、「明るい」、「アナーキー」など、さまざまな切り口が飛び出した。最終的には、「大人と子どもの狭間」という切り口が一番エビ中らしいという結論に。
続いて、「どう言うか?」について、議論を深める。
「何を言うか?」でさまざまな切り口について議論を深めたこともあり、「大人と子どもの狭間」という切り口を、どうエビ中らしく伝えるかということについても、メンバーならではの意見が次々と出てきた。
そうして、エビ中を表現するコピーとして「大人になりたいけど、子どもでもいたい。」が生まれた。