はたして、オンラインムービーは飽和しているか。
—いろいろな企業や自治体などが、ここ1~2年、オンライン動画に積極的にトライしています。世の中にオンライン動画の数が多くなっていくにつれて、突き抜ける動画が作りづらく、飽和状態になってきているという人もいますが、加藤さんはどう思いますか?
「増えてきていると思いつつ、受け皿も広がっていると思います。密度はまだ上がりきってないと思う。むしろまだどんどん増えるんじゃないかなと。おじいちゃんとかもスマホを持つようになったし、オンラインビデオを見ようとする人口自体が増えていって、作る数も増えてはいるけど、見きれないほどではないというか…。コンテンツのクオリティは、ヘルプ動画とかも含めて、もっと高まっていくと思います」
鬼ムービーの学び④
突き抜けるHeroムービーに加えて、まだまだ成功事例が少ないHubやHelpにこそ、これからの可能性があるのではないか。思わず見たくなるレシピ動画、楽しく分かりやすく見られる説明書ムービー。ECサイトの無数にある商品写真も、すべて動画に置き換わる日も近いかもしれません。そのときに、いかにその分野の動画で成功事例をつくり、メソッドを確立できるか。オンラインムービーの地平は、むしろどんどん広がっている、そう感じました。
今回のインタビューを通じて、制作の現場からエージェンシーだけでなくクライアントをも見据えて、世の中に確実に刺さるクリエーティブを実現し続けている加藤さんのお仕事について、その打率の高さの秘訣を垣間見ることができました。
次回は、事業主、僕たちにとってはクライアントにあたる皆さまが、どのような考えでオンラインムービーを捉えているのか、聞いてみたいと思います。