【宣伝会議賞受賞者対談】受賞コピーが生まれるまでと、その先に得たもの

アットホーム

第53回宣伝会議賞で、異業種からの初応募でコピーゴールドを受賞した水野百合江氏と、その課題を提供した協賛企業のアットホーム片井啓介氏に、受賞前後の様子や思い、また今年の応募者に向けたメッセージを語ってもらいました。

受賞コピーはどうつくられた?

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水野 アットホームさんの課題に応募した理由は、「住み替え」というテーマにはコピーを考える切り口がたくさんあると思ったからです。自分自身の経験を振り返るとともに、できるだけいろいろな人の目線に立ち、情報やアイデアは広く何でもノートに書きとめておくようにしていました。受賞コピーの元になったのは、友人がSNSで発信していた言葉と調査データでした。

片井 情緒的な作品が多かった中、水野さんのコピーは、住み替えを数字で、しかもお金に換算して表現している点が意外で、驚きがありました。

水野 私はもともと証券会社の営業をしていたので、その経験が顕著に出たのかもしれません。よく、数字はパーセンテージよりも金額で伝えた方が理解のスピードが早いと言われていたので、それを意識して考えたのがあのコピーです。結構長いコピーだったので、「これが許されるのかな?」という思いがありました。なので、受賞が決まった瞬間は、もちろん喜びもあったのですが、驚きのほうが強かったです。

片井 水野さんは、受賞をきっかけにコピーライターに転職されたのですよね。

水野 今の会社には、受賞する3日前に内定をいただきました。実はまだその時は迷っていたのですが、受賞したことによって自信がついたと同時に、これからは仕事においてもこういう喜びを積み重ねていきたいと、転職を決意しました。

前職の方たちからは、応援の言葉をいただきました。それも賞の力が大きかったのかなと思います。

片井 コピーライターを職業にするということは、今までと違った苦労や難しさがあるんでしょうね。

水野 今までは思いつくままにつくっていましたが、プロの仕事はまったく違うものだと実感しています。例えば、受賞した作品のようにデータや数値をもとにコピーを書くにしても、その裏付けや影響力までを考えなければならないですし、コピーを掲載するメディアによってもお客さまとの距離感が変わるのでそこを意識する必要もあります。

今年の応募者へのメッセージ

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(左)アットホーム プロモーション推進部 副部長 片井啓介氏、(右)キュー クリエイティブ事業部 コピーライター 水野百合江氏

片井 今年の課題テーマは今、アットホームで進めている「不動産スタッフを指名して問い合わせできるサービスについて」です。物件探しは、プロの力を借りることで、より良いものに出会えるチャンスが広がりますが、そのパートナーに自分自身が信頼できる人を選べることは、ユーザーにとって大きなメリットになると思うのです。この取り組みを、応募者の方々がどう表現してくれるのか。それによって新しい視点もいただけたらと、楽しみにしています。

水野 今回の指名制サービスについては、お客さまに営業社員が選ばれるというものなので、もしかすると営業経験がある方などはイメージがわきやすいかもしれません。私もそうでしたが、異業種の方は広告業界でずっとやってこられた方とは違う視点で考えることができると思います。

私の経験上、営業の考え方とコピーの考え方は共通する部分があると思います。一方で、普段の仕事から少し離れてコピーを考えることで、良い頭のリフレッシュになっていましたし、異業種の方が参加されるメリットはそこにあると思います。

編集協力
アットホーム
コーポレートサイト:http://athome-inc.jp/
※アットホームは第54回宣伝会議賞に協賛しています。

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