ブランドリフトに特化した独自アルゴリズムのDSPを開発
今回、リリースした「CA本部DSP」も、こうした構想の一環として開発されたもの。効果指標を従来のコンバージョンではなく、ブランドマーケティングの指標となるターゲットリーチやビューアビリティ(視認性)、ブランドリフト(態度変容)に置き、その効果を向上させるための独自のアルゴリズムを搭載した運用型広告だ。
広告接触ユーザーに対する、ブランドリフト調査のレポートを行うところまでワンストップで提供するため、継続的に投資効果の改善を図っていくことが可能となる。
さらにこのDSPには、同社内で人工知能研究を行う研究機関である「AI Lab (エーアイラボ) 」が開発した自動学習エンジンを搭載。配信中や配信後のサーベイを蓄積することで、よりブランドリフトが高いと考えられるメディアや広告枠に対して最適なアドフォーマットで独自のアルゴリズムをもとに優先的に買付けを行い、広告配信の精度を高めていくことができるという。
「次世代ブランド戦略室では、これまでもブランド広告主が活用してきた国内外の大手プラットフォームに加えて、CA本部DSPを通じ、それ以外の幅広い優良なメディアも横断して、ブランドリフトを目的とした最適投資を実現することができる」と同室の金子彰洋氏。コンバージョンだけでなくビュー自体の効果、1インプレッションの価値に着目したDSPは、一部の大手メディアに偏りがちだったブランド広告主の出稿スタイルを変え、メディア企業の支援にもつながりそうだ。
認知から刈り取りまで一気通貫でマーケティングを支援
さらに「CA本部DSP」は、次なる進化を計画。直近では、リアル店舗への来店率を最大化する機能も搭載の予定だ。「リリース時点ではまず、ブランドリフトに重きを置いたが、ブランド広告主の出稿が来店や購買にどれだけつながったか。検証可能なKPIを、よりビジネスに直接貢献する部分にまで高めていく予定」と同室の木村暁生氏は話す。
「現時点ではブランドリフト効果が、多くのメディアで技術的に取得可能な環境にあることから指標に設定した。ここに、例えばPOSデータなどオフラインの行動に関わるデータを加えていけば、ブランドの認知から購買に至るまでの態度変容のプロセス全ての段階にKPIを設定し、効果を測定することが可能となる。我々が目指しているひとつの理想は、そこにある」と坂井氏。
ブランド認知から、最後の購買の後押しまで目的に応じた使い分けができるのがインターネットマーケティングの強み。
「サイバーエージェントはメディアプランニングや運用支援だけでなく、インターネットのメディア特性や、ユーザーの生態系理解を強みにした、ブランド広告の制作を行う、特別なクリエイティブチームも編成・拡充しており、最重要の強化ポイントとして挙げている。プランニングから、クリエイティブ、運用、レポートまで一気通貫でブランド広告主をサポートしていきたい」と坂井氏は今後の展望を語った。
お問い合わせ
株式会社サイバーエージェント 次世代ブランド戦略室
Email:info_ jbs@cyberagent.co.jp