「Snapchatは消えるけど、やった方がいい?」という質問がすでに間違っているという話

【前回コラム】「スピンズ×石井リナ「若年層マーケティングには、若者と大人の仲介役が必要」」はこちら

SNSは企業のものではない

SNSコンサルタントをしていて、最近よく聞かれることが、「SnapchatやInstagramのStoryは1日で消えてしまいますが、運用した方がいいんですか?」ということです。こうした質問をされる度に、「いやいや、あのね、そういう話じゃないんだよ」と言いたくなります。

いつから、SNSは企業のものになったのでしょうか?
SNSはいつだって、ユーザーが主役です。マーケターのみなさん、このことを忘れてはいませんか?

SNSは一般ユーザーが楽しむものであり、企業のプロモーションのためにあるプラットフォームではありません。この大前提を忘れている方がどれだけ多いのでしょうか。この大前提が分かっていれば、自然と企業のSNSがどうあるべきか、どういうプロモーションをしたらいいのか、ということが今よりきちんと本質的に考えられると思います。

SnapchatやInstagramのStoryは1日で消えてしまいますが、ユーザーがそうした「消えるSNS」に移行し、楽しんでいて、なおかつそこに移動したユーザーとの接点を持ちたいのであれば、企業は人的、金銭的リソースを割き、運用する必要があります。

「消えてしまうけれど、リソースを割き運用する必要がありますか?」ではなく、そこで楽しんでいるユーザーに対してアプローチしたいのであれば、企業は腹を決めて運用するまでです。SNSの主役はユーザーであり、企業はお呼びでないにも関わらず、無理やり入っていく側なのだと認識する必要があります。

次ページ 「ファンでもない企業アカウントをフォローする理由はどこにある?」へ続く

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石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)
石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

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