エチオピアのハマル族に会いに行きたい
小関:そういう部分に関しては小さい頃から自由にしてもらっていて。いくら朝に帰ってきても怒られませんでした。でも、自分もあまり心配されたくないという部分が小さいときにあったので、言うようにしていたこともあってバランスが取れていたというか。よく親友の家に泊まりに行ったりするので、「あぁ、また行って来たのね」という環境ですね。
中村:めちゃくちゃいい家だなぁ。
権八:そうだよね。一人暮らししたら自炊をしなければいけなくなりますよ。
小関:そうですね。洗濯ものだけこだわりがちょっと強くて。靴下が縮むのが嫌なんですよ。靴下ってすぐ縮んじゃうじゃないですか。
権八:そうだっけ(笑)。あまり履かないからわからない。
小関:靴下を見せたいファッションをするときにお気に入りの靴下が縮んだちょっとかっこ悪い状態だと嫌というのがありまして。絶対に乾燥機にはかけるな、ちゃんと外で干してと。靴下は別にしてというのが自分の中にあるんですよ。
澤本:いろいろな服の中で靴下を優先してるってこと?
小関:はい。シャツはシワをつけたくないから、スチームアイロンで自分でやります。ここ1年ぐらいでいきなり服に関して神経質になって。そういうのがあるので、一人暮らしをはじめて、自分のこだわりだからしょうがないけど、自分自身にそんな課題を当てたらちょっと面倒くさいなと思うので。
中村:そうですね。逆に自由な時間が靴下のケアで減っちゃうかもしれないですね。
小関:かもしれないです。だから、実家と同じ沿線に住んで、妹の定期圏内で妹に洗濯ものを渡そうかなって考えてます(笑)。
中村:そんな小関くんは「どこでもドア」についてずっと考えてるという話をさっき聞いたんですけど。
権八:同年代の仲間で話してるの?
小関:はい、あったらいいなって。今のタイミングでどこでもドアがあったらって、たまに話に出てくるじゃないですか。今日、どこでもドアがあったら遅刻せずに済んだのにと。あと、どこでもドアがあったらエチオピアに行けるのにとか。
澤本:なんでエチオピアなの?
小関:今、一番行きたい国なんです。エチオピアのハマル族に出会ってみたいんです。僕はナオト・インティライミさんと舞台で共演したのを機に仲良くさせていただいて、よくお食事に行くんですけど、エチオピアのハマル族に会った話を聞いて。携帯を使うことができない圏外の環境で、いろいろなものが見えてきた。ハマル族は食べたいときに食べる、食べたいから狩る、寝たいから寝ると、目的があるから何かをするということが普通で、日本人にとっては何待ちというような2、3時間という待ちの状態を向こうの人はボーっとすることをしているとおっしゃっていて。
澤本:なるほど。ボーっとする目的があるということ?
小関:そうです。だから何も考えてないんだと。それがカルチャーショックで、いろいろなことを感じて、帰って来たら感性の全身の毛穴が開いて、夏フェスも今までは耳で聞くものだと思っていたけど、音楽は全身で感じるものだとわかったという話を聞いて、ワクワクしてきて。僕は話を聞いただけでも影響を受けたんですけど、自分も旅が好きなので、これは肌で感じるしかないと。今の目標はエチオピアでハマル族に出会って、ボーっとするということを感じたいと思ってます。
中村:だから、どこでもドアがあったらいいと(笑)。そこもかわいいんだよなぁ。
小関:どこでもドアが現在普及していたら、みんなハッピーだと思うんですけど、みんながどこでもドアを持っていたら、誰々に会いたいからという目的でガチャっと開けたら、その人もどこでもドアを使ってるかもしれないですよね。それだとすれ違いが生まれて、便利じゃなくなると思って。それで、普及してほしくないねっていう話を最近します。
一同:笑
小関:で、またゴハン食べて、「あー、やっぱりどこでもドアあったらいいよね」とまた話が戻って、最終的にどこでもドアは普及しないほうがいいよねという話になるというループが、いろいろな友達の中で。
澤本:どこでもドア仲間は結構いるんですか?
小関:完全に僕が発信してるので(笑)。僕が勝手にそういう話をしちゃうというのもあるんですけど、同年代の仲間といると自分が話したくなります。もしあるとしたら、自分だけのものにしたいですよね。
澤本:独り占めしたいと。
権八:でも、小関くんが生きてる間に実現しないとも限らなくないですか。どこでもドアぐらいだったら。
中村:そうですね。物質転送装置みたいのができたら。
権八:だって、今だって3Dプリンタというか、3Dのデータがこっちのデータが向こうで同じようなものが、瞬間とは言わないけど、すぐできちゃうみたいなことだったり。ちょっと前では信じられないですよね。瞬間何とか移動装置みたいのはできそうなんですか?
澤本:誰に聞いてるの(笑)?
権八:下手したらできるんじゃない。だって、VRの技術がこんなことになっている昨今。
中村:そう、だから小関くんが日本にいてもエチオピアでハマル族とまさにその場にいるようにコミュニケーションをすることはできるよね。
小関:あー、なるほど。
中村:ミニ小関くんみたいのがいて、それが全部、目と耳となって、触感も全部共有して、みたいなことはできるかもしれないね。
権八:あとVR的なヘッドセットを付けて、誰かがハマル族と一緒に生活しているのを疑似体験するみたいなこともできますよね。でも、だったら行っちゃったほうがいい気がするけどね(笑)。
澤本:それはややこしいから行ったほうがいい。
権八:全日空のCMでもそういうのありましたよね。行っちゃったほうが早いみたいな。
中村:面白いですね、それも広告になりますね。最新鋭のVR装置ができましたと言って、やるだけやった後に行ったほうが早いわという(笑)。
権八:やっぱり実際に行って体験するのに勝るものはと思っちゃいますけどね。
小関:本当ですね。