楳図かずお原作『わたしは真悟』の舞台に出演予定。内なる闇と向き合う日々?(ゲスト:小関裕太さん)【後編】

ミュージカル『わたしは真悟』に出演予定

中村:小関くんはミュージカル『わたしは真悟』に出演すると。これは楳図かずお先生の原作ですね。

権八:大傑作ですよね。

小関:12月と1月にやります。ロビンというイギリス人の役をやるんですよ。主役の高畑充希さん演じる真鈴(まりん)のことが好きすぎて、格納庫に閉じ込めちゃうという。純粋な悪役です。

澤本:悪役なんだ。

中村:これは80年代にヒットした楳図先生のマンガ原作なんですけど、ざっくりどんなストーリーでしたっけ?

小関:説明が結構難しくて、感覚で感じるようなマンガなんです。未熟な10歳過ぎの真鈴と悟の2人がお互い好きすぎて、結婚しようという思いから人工知能に「僕らは結婚したい」と頼むと、摩訶不思議な文字が出てくるんですね。「333に飛び移れ」という。「333ってなんだろう、東京タワーだ」と行って、東京タワーから飛び移って何かが生まれだすという。自分の気づかないところで物語が進んでるということを、いろいろな場面で描いていくんです。真鈴がそのうちイギリスに行っちゃうんですけど、ロビンはそこで出会うイギリスの男の子の役です。だから、好きということ、それぞれ純粋に信じているものというのが真っ直ぐ伸びていて、それが交差したり。ぶつかりあったりして、というのを描いている作品です。

中村:最終的には、真鈴と悟の愛の話ということになっていくんですけど。

権八:真悟というロボットに自意識が芽生えて、知能を獲得して。そのことが織りなす感動ですよ。大感動物語ですよね。20年以上前に読んだから詳しくは忘れちゃったけど。

澤本:キャストもすごい。高畑充希さん、門脇麦さん、大原櫻子さん。

小関:あと、成河さんという方。僕が憧れるダンサーで、身体表現が断トツに素晴らしい方ですね。演出家はフィリップ・ドゥクフレさんというフランス人。身体表現系の舞台をよくつくられている方ですね。

澤本:ということは、新しいものになりそうな予感がするってことですかね。

小関:そうですね。とんでもないものになると。

権八:だって、フィリップ・ドゥクフレさんはアルベールビル五輪の開会式と閉会式の演出をやった方だそうですよ。

澤本:どういうのだったっけ(笑)?

権八:まぁ、何しろオリンピックですからすごいぞということは言えると思います(笑)。

小関:今からずっと用意してるんですけど、感覚的な作品でイギリス人の役ということもあって、この間、ようやくイギリスに行って。あとは洞窟で撮影する機会があったので、ちょっとみんなが立ち入ってないような場所に入って、瞑想してみたり。そういう中で生まれる闇を最近はどんどん取り入れるようにしています(笑)。

中村:今までの話から小関くんから闇が全く感じられない。ロビンは悪役ですよね。だから、闇を会得しないといけないんじゃないですか?

次ページ 「役づくりのために内なる闇と向き合う日々を過ごしている」へ続く

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