若年層を中心に「テレビ離れ」が叫ばれる中、テレビCMを出稿していることは、その企業の信頼度を高める上で、どれだけの効果を発揮するのか。また、消費者が企業に対する評価(信頼度・安心感)を定める上で、テレビCMの出稿有無や内容・表現は判断基準としてどれだけ参考にされているのか–『宣伝会議』編集部では、ネオマーケティングの協力の下、一般消費者300人を対象とした調査を実施した。
まず、「テレビCMを出している会社であることは、その企業に対する信頼度に影響を与えるか」を尋ねたところ、「はい」が51.7%、「いいえ」が48.3%と、全体をほぼ二分する結果に(Q1)。
回答を年代別に見ると、「はい」が「いいえ」を上回ったのは、20代(はい:56.5%、いいえ:43.5%)、40代(はい:54.1%、いいえ:45.9%)、60代(はい:61.3%、いいえ:38.7%)で、「はい」と「いいえ」の間に最も大きな差があったのは60代だった。さらに、回答を性別で見ると、女性は「はい」が54.1%、「いいえ」が45.9%、男性は「はい」が49.7%、「いいえ」が50.3%となり、女性のほうが比較的、テレビCMの出稿有無を企業に対する信頼度に反映させやすいことが伺えた。
次に「商品・サービスの選択の基準として『テレビCMを見たことのある企業の商品・サービスであること』をどの程度重視しているか」を聞くと、「非常に重視している」「重視している」が計33.4%、「あまり重要でない」「全く関係がない」が計26.7%、「どちらとも言えない」が40.0%という結果となった(Q2)。
商品・サービスの選択のシーンで、テレビCMの出稿有無が一定の影響力を持つことが明らかになったが、Q1の回答を踏まえて考えると、それは必ずしも「CMを出稿している企業への信頼度が高いから」というわけではなく、CMが各カテゴリーにおける当該ブランドの純粋想起率を高めているためとも言えそうだ。
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Q3以降では、以下のような項目を聞いています。
【Q3】テレビCMを見たことによって、その企業への信頼度・信用度が高まったという経験があれば、 できる限り具体的に教えてください。
【Q4】あなたは、テレビCMを見たことのある企業でも、「信用に値しない」と感じることがありますか。
【Q5】Q4で「ある」と回答した方へ伺います。 要因には、どのようなことがありますか。