#07 バズの分解 –毎日食いつくべき4つのデータ–

データインプットステップ

「データ」と聞くと、誰しも小難しいグラフや、何千行もの表を想像するかもしれませんが、まず第一歩として捉えるべきデータは、日々誰もが触れている、もっと簡単な数字です。

そのデータとは、この4項目。

  1. VIEW数
  2. LIKE数
  3. SHARE数
  4. 時間(推移)

具体例を見てみましょう。

CASE1:YOUTUBE映像の場合

今年の4月、岡崎体育さんのMV「Music video」が大きな話題をさらっていました。

「岡崎体育のMVあるあるが的確過ぎてww全てのMV製作者を敵に回しそうだと話題。」(by ドーラ)

STEP1:
まずニュースやSNSで話題の映像のネタが流れてきたら、その「VIEW数」を予測します。
このキャッチーなニュースタイトルと、このサムネイルの組み合わせで、果たして”どれくらいの人がクリックするか” ”すでにどれくらい賑わっているか”、そんな事を判断材料にした上で、YOUTUBEを開きます。
(みなさんも、動画をクリックする前に、いま岡崎体育さんの再生数がどの程度か、予想してみてください)

そして、まず一回目の答え合わせを。

なんと、すでに1300万再生を突破しています。

STEP2:
次、この動画が、いつ投稿されたかという「時間」をチェック。

その投稿日を見た上で、この映像がどのような推移で閲覧されたかを推測します。
投稿日の直後、爆発的に閲覧されたのか?それとも一定量ずっと閲覧され続けているのか?など。推測した後に、「その他」に隠された「統計」を見てます。

<累積view>

<日別view>
※統計情報が見られない映像も存在します。

すると、この映像の閲覧推移が確認できます。
この映像の場合は、投稿された後すぐに自走し伸びており、一定数のベースviewを獲得していますが、日別を見てみると、大きな山が数回生まれています。このデータから、この映像は4回の大きなメディア露出タイミングがあり、その都度再生を飛躍させている、と推測することが出来ます。
これはMVによく見られる推移傾向です。

STEP3
次に、この映像の拡散要因を考えてみます。
そもそもMusic Videoを楽曲のテーマにした点が「予想外」であり、詰め込まれているMVあるあるが「共感」「議論」を呼び、「聴き心地」の良いサビがリピートを生んだ・・・といった点が主な要因だと考えられます。

以上のようなSTEPを経て、

– 「予想外」「共感」「議論」「聴き心地」という要素が詰まった映像が、
– 半年間で1300万再生を獲得。
– 平均毎日6万再生を継続的に獲得し、
– 露出タイミングに応じて4回の山が存在。

というデータセットを1つ得ることができます。

次ページ 「CASE2 : Twitterの場合」へ続く

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栗林和明(TBWA\HAKUHODO Buzz Machine)
栗林和明(TBWA\HAKUHODO Buzz Machine)

1987年生まれ。上智大学経営学科卒業。専門は「バズ」。 話題の“量”、“質”、そして“精度”を高める。 過去100社以上のソーシャルメディアマーケティング、 インタラクティブプロモーション施策を担当し、直近2年で獲得映像再生数は8500万回超。主な担当作品は縦型スマホジャックMV「RUN and RUN」、日産自動車「Intelligent Parking Chair」「#猫バンバン」、オーストラリア政府観光局「GIGA Selfie」、AKB48「LOVE TRIP」MV、「COGY」ブランドムービー、サントリー「忍者女子高生」、など。 カンヌライオンズ Gold、BOVAオンライン動画コンテスト Grand Prix、メディア芸術祭審査員特別賞、電通賞最優秀賞、ACC Silverなど
https://www.facebook.com/kazuaki.kuribayashi

栗林和明(TBWA\HAKUHODO Buzz Machine)

1987年生まれ。上智大学経営学科卒業。専門は「バズ」。 話題の“量”、“質”、そして“精度”を高める。 過去100社以上のソーシャルメディアマーケティング、 インタラクティブプロモーション施策を担当し、直近2年で獲得映像再生数は8500万回超。主な担当作品は縦型スマホジャックMV「RUN and RUN」、日産自動車「Intelligent Parking Chair」「#猫バンバン」、オーストラリア政府観光局「GIGA Selfie」、AKB48「LOVE TRIP」MV、「COGY」ブランドムービー、サントリー「忍者女子高生」、など。 カンヌライオンズ Gold、BOVAオンライン動画コンテスト Grand Prix、メディア芸術祭審査員特別賞、電通賞最優秀賞、ACC Silverなど
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