映画のトレーラーのように魅力を伝える
—IRTVとは、どのようなサービスでしょうか。
小松:IRTVは、企業のIR情報を動画でわかりやすく伝えるインターネットTVです。上場企業の社長がビジネスや決算について5分程度でコンパクトに説明する動画や、事業内容をインフォグラフィックで説明している動画などがアップされており、企業の魅力を投資家により理解してもらうことができます。
IR情報は、最近は決算説明会のパワーポイントで分かりやすくなってきたものの、いまだ決算短針や有価証券報告書はじめ文字情報が中心です。さらに決算説明会を撮影した動画をそのままWebで公開している企業も多く、再生時間が40~60分と長いため、どこを見ればいいのか分からないということもあります。
そこで、IRTVでは映画の宣伝で使われるトレーラー(予告編)のように、コンパクトに企業の魅力を投資家に伝えて、株価にいい影響を与えることを目指しています。
—「IRTV」は2014年のスタート後、すでに約100社が動画を公開しています。なぜ短期間でそれだけの企業が動画を公開しているのでしょうか。
小松:それはIRTVのビジネスモデルにあります。動画の制作は無料で、配信量のみで手軽に始められるのです。月5万円からでIRTVのほか、提携している金融投資情報サイト『みんなの株式(みんかぶ)』、SBI証券のWebサイト、それから各社のオウンドメディアに動画が配信できます。
もともとベクトルでは、社長のプレゼンテーション動画を30万円で撮影制作していました。ただ、IRに関する予算は少ない企業も多く、動画を作りたいが難しいという企業も少なからずいました。そこでIRTVでは、制作コストを下げるため、私たちが今いるベクトル本社内のスタジオに、社長をお招きして撮影し、動画の演出や編集方法をフォーマット化しています。
—小予算からスタートできるのはいいですね。投資家は動画で企業情報を知りたいと思っているのでしょうか。
小林:私は前職で証券会社の営業をしていました。投資家の方々は、自分のお金を預ける以上、知りたいことは何でも知りたいと思っており、経営者のビジョンを動画から理解できるのは大きなメリットです。また、実際に経営者の顔を見ながら話を聞くと、その会社への印象が良くなることは多々あります。
—実際に、IRTVをうまく活用している企業事例を教えてください。
小松:オンライン旅行事業を行うエボラブルアジアに、決算TVをご利用いただいています。
決算説明会の前日に当社にお越しいただき、決算内容のダイジェスト版を解説した動画を撮影します。そして、翌日の決算発表当日15時の決算短信発表と同時に、その動画をIRTVと自社サイトなどに公開します。
さらに機関投資家への案内メールでも動画を紹介します。その結果、決算後に社長やIR担当者が機関投資家を訪問すると、すでに先方が動画を見ていて、「このあたりを聞きたいんですよ」とすぐに本題に入れ、効率的なミーティングが可能になると聞いています。
決算説明会ダイジェスト(ハウスドゥ)
決算TVニュース(エボラブルアジア)
事業説明動画(JIG−SAW)
事業説明動画(アドベンチャー)
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