「デモクラタイゼーション時代におけるリテールの成長促進と変革」
登壇者:デマンドウェアCEO トム・エブリング氏
まずはデマンドウェアの近況についてご紹介します。お陰さまで、デマンドウェアのソリューションを利用しているパートナー企業はグローバルで400社、約1800サイトになりました。これらの企業は50カ国以上にわたり、我々のプラットフォームを活用しているECサイトの総売上高は150億ドルを超えています。
近年は、日本を含めアジアのビジネスが大きく成長しています。特に、中国においては2014年から2015年にかけて、私どものECサイト経由の売上額がおよそ5倍に増えています。日本でのお客様数も増え、今年で25社となりました。最近では、ユニクロが5カ月という短期間でECサイトをローンチし、我々の「スピードマーケット賞」を受賞しています。こうしたイノベーションが当社のコミュニティで起こっていることは、非常に素晴らしいと言えます。
また当社の調査によると、スマートフォンなどのモバイルからECサイトの利用や注文がとても増えています。そのため小売業社にとってモバイル戦略は重要になっていると言えます。
もう一つ重要な点としては、小売業社のサイト来訪の2〜3%がソーシャルメディア経由になっていることでしょう。3%という数字はあまり大きくないように見えますが、昨対比で55%も伸びています。つまり、成長が著しく、将来大切になるチャネルと言えます。
一方で、米国では店舗型のショッピングモールが苦戦しており、2020年までにその15%が倒産してしまうと言われています。こうした厳しい状況の中、小売業が敗者ではなく、勝者になるにはどうしたら良いでしょうか?
ポイントは、(1)迅速性、(2)メッセージングアプリケーション、(3)フレキシブリティ、(4)パーソナライズ、(5)信頼、の5つが挙げられます。
まず迅速性について説明しましょう。消費者は、デジタル化が浸透し、あまり待ってくれないようになりました。実際、モバイルやデスクトップでのサイトを見る時間は年々短くなっています。そのため、大手アパレルブランド「VERSUS(バーサス)」ではファッションショーで、モデルが着用したものをECサイト上ですぐに買えるだけでなく、ロンドンやNYなどの店舗でも買えるようにしました。
2つ目は、メッセージングアプリケーションについてです。当社のお客様であるアパレルブランドの「LACOSTE(ラコステ)」は中国市場を攻略するためにSNS「WeChat」に追加付与された決済機能を使いました。これは非常に成果につながり、他の小売業社も同じ機能を使っていただいています。
3つ目は、フレキシブリティです。アパレルブランドの「COLE HAAN(コールハーン)」では昨年から、自転車宅配便サービス「UberRush(ウーバーラッシュ)」を使って1時間でデリバリーするサービスを始めました。まだ都市部に限りますが、これは非常に成功したプログラムで、消費者からの評価が高く、他のエリアにも広げることになっています。
4つ目は、パーソナライズです。カジュアルブランドの「LANDS ENS(ランズエンド)」では商品に刺繍を入れることができます。個人のセンスに合わせて、サービスが提供できるのです。
5つめはブランドへの信頼です。ウェアラブルカメラなどで知られる「Go PRO」のサイトではコンシューマーが撮影したダイビングなど、様々なアクティビティの映像が掲載され、それらがどの製品を使って撮影したかがわかるようになっています。見た人は「Go PRO」のサイトで同じものを買うことができます。
今後の小売業のビジネスを成功に導くためには、こうした戦略を重視する必要があります。我々、デマンドウェアではこれからも、そのためのデジタルストアソリューションを提供していきます。
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