HUB動画、HELP動画を制するものはオンライン動画を制す!?

「HUB」動画のポイント → 毎日見たくなるくらいの、期待を醸成する

さまざまなHUB動画を手がけているViibarの千葉祐樹さんにも、HUB動画のポイントを聞いてみました。

HUB動画を得意とする、Viibarの千葉祐樹さん。

—いいHUB動画をつくるには、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか?

「ViibarはSHHIPという独自の動画活用モデルを持っています。3HでいうところのHUB動画は、SHHIPでいうと、“Habit動画”に当たると思います。接触頻度を増やすことで自社ブランドへの愛着を深めたり、販売促進につなげたりと、生活者と企業との結びつきを強めるための動画施策です。動画が、企業と生活者のいい“ハブ”になるには、生活者の動画に対する純粋な期待とブランドの世界観のバランスの良さが重要です。

例えるなら、バラエティ番組の1コーナーみたいな存在になるといい。理想的には、テレビでそのコーナーを毎日放送するみたいに、シリーズ展開が望ましいですね。定期コーナーなので、視聴者は見る前に一定の期待を抱いているはずです。その期待に応え、さらにその上をいくような仕掛けができると、効果的です。生活者は、思わず続けて見たくなるはずですよね。そして、いつの間にか、そのブランドへの好意度が増していたり、商品を買っていたり…。そういう“橋渡し”をするわけです」

「3H」(Google提唱)の「HUB」「HELP」をViibar式に分解

—なるほど! でもそうすると、ひとつのHUB動画(Habit動画)が何度も繰り返し見られたり、それそのものが拡散する、ということだけが、いいHUB動画というわけじゃないんですね。横の広がりやブランド好意度なども重要な指標になりますよね。

「そうですね。1動画のあたりの再生数だけではなく、再生時間、ブランドに対する意識調査、さらには自社サイトや購入サイトへの流入も含めて評価していく必要があると思います」

千葉さんに教えてもらった、いいHUB動画の例はこちら。

資生堂「シセイドウ ビノラボ」

累計再生回数 約165.1万回(Facebook85.2万回、YouTube79.9万回)、Facebook投稿から1週間で自社のオウンドメディアのサイト訪問者数が3~5倍に増加。

ワコール「パンツフラワー」

発売されて2年目の商品。昨年の倍以上の在庫を用意していたにもかかわらず、Twitter投稿での動画ローンチ後、予想をはるかに上回り数日間で完売。サイトPVは昨年比約3倍に。

ちなみに、僕ら、鬼ムービーが最近注目しているHUB動画はこちらです。これは、DELISH KITCHENとマルコメさんのタイアップ動画で、ご飯がすすむ簡単おかずとして「ねぎみそしょうが焼き」を紹介してます。

DELISH KITCHEN×マルコメ

公開から48時間で86万リーチ、累計再生回数 約21万回、4775リアクション、 889シェアと、自社のオウンドメディアで行う発信よりも多くの反応あり。

このマルコメさんのように、HUB動画って自社でつくらなくてもいいんですよね。最近では影響力を持った分散型メディアが増えてきているので、こういったメディア・プラットフォームと組むのもありだと思います。特に料理をテーマにした分散型メディアは、既存ファンも多く付いてますしね。

ちなみに、このレシピはマルコメのロングセラー商品「料亭の味」液みそタイプを使ってるんですが、お客さんや流通さんから「簡単でおいしそう!フライパンだけで作れるなんて!」といった、液みそならではの手軽な調理法に驚きの声が多かったと聞きました。

こうやって、既存ファンを持っているメディアやインフルエンサーと組んで、そのメディアやそのインフルエンサーの“定番フォーマット”で動画をつくってもらうのも、生活者の“定番の期待”に応える、そしてさらにその上をいくという「いいHUB動画のメソッド」に、はまる手法ですよね。

次ページ 「「HELP」動画のポイント → 生活者の味方であり続ける」へ続く

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眞鍋 亮平/鹿間 天平/根本 陽平(鬼ムービー)
眞鍋 亮平/鹿間 天平/根本 陽平(鬼ムービー)

オンライン動画を中心に、最適かつ先進的なコミュニケーションをプランニングから制作・PDCAまで担う専門チーム。クリエーティブ、PR、メディアを中心に各部門からデジタル領域の知見を持つスタッフがグループ横断で集結している。名前には、鬼ヤバい・鬼泣ける・鬼かわいいなど、オンライン上の動画を楽しむ世代が使用する「鬼」という言葉に着目し、鬼○○な動画を生み出すチームという意味を込めている。

眞鍋 亮平/鹿間 天平/根本 陽平(鬼ムービー)

オンライン動画を中心に、最適かつ先進的なコミュニケーションをプランニングから制作・PDCAまで担う専門チーム。クリエーティブ、PR、メディアを中心に各部門からデジタル領域の知見を持つスタッフがグループ横断で集結している。名前には、鬼ヤバい・鬼泣ける・鬼かわいいなど、オンライン上の動画を楽しむ世代が使用する「鬼」という言葉に着目し、鬼○○な動画を生み出すチームという意味を込めている。

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