HUB・HELPを制する者は、オンライン動画を制す!?
Viibarさんとお話ししていて、認識を新たにしたことがあります。それは、HUB動画やHELP動画も、狙ってつくらないと成功が難しい、ということです。
HUBやHELP動画って、たぶんHERO動画よりも予算は少なめだと思うんです。でも、いいHUB動画をつくるには、ブランドの世界観を可視化するだけじゃなく、生活者の“期待”に応えるために、そもそもの“期待”を見極める力が必要ですよね。
HELP動画だって、いいものをつくるには、視聴ターゲットをきちんと見定め、ターゲットの心の中に今どんな疑問や不安が潜んでいるのかを逆算しなければなりません。それに加えて、自社の商品・サービスと親和性のある日常の疑問を洗い出したり、それを生活者がどういうキーワードで検索するかということを考えたり…。それって人の心の中を見通す、メンタリストのような高度なテクニックが必要ですよね。
もちろん、動画の質(クオリティ)が上質であることに越したことはありませんが、HERO動画ほど、その部分に予算をかける必要はないのかもしれません。それよりも、メンタリスト張りの思考解析や行動予測、情報収集のために予算を使ったり、わかりやすさや生活者にとって必要な要素がヌケモレなく入っているかという点に、表現の工夫をすべきだと思いました。
それに、HERO動画をつくるにあたっても、メンタリストスキルを身につけたら、怖いモノなしですよね。HUB・HELP動画を制する者は、オンライン動画を制す、のかもしれません。
動画でできることは、限られている。役割の見極めと絞り込みが重要。
今回、3HのHUB動画、HELP動画について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか? 改めて大事なのは、「世の中に発信する動画それぞれに、しっかりと目的と役割を背負わせること」だと、僕らは思いました。それと、動画をつくる前に、すべきことがたくさんあるということもわかりました。
今つくる動画の目的は、何なのか。僕らはきっと、まず、それを整理すべきなんですね。その目的と目指したいゴールを整理すると、見えてくるものがあるなと思いました。それは翻って、一つの動画に目的を背負わせすぎないという「覚悟」にも通じると思います。
今、まさに動画ブームですし、僕らも、動画の可能性をさらに広げたいと思っているのですが、一方で冷静な目も持っていたいと思います。この施策は動画でいいのか、どのタイプの動画が必要なのか、その動画の目的は何なのか、何を成果とするのか、そしてその動画を補完する他の施策は何なのか。動画の施策を整理することが、ひいてはコミュニケーション施策全体を整理し考えることになるはずです。だって、一つの動画だけですべてが解決するなんてことは、ないですからね。
そう、動画でできることは限られています。でも、そう認識することで、より「目的のはっきりした、いい動画」が生まれると思うんです。僕たちも、HEROのみに縛られすぎず、いいHUB、いいHELP動画を手がけられるようにしたいと思います。