ギャップジャパンは25日夜、職場でデニムスタイルを楽しもうと提案するイベントDENIM FRIDAY NIGHT OUT」をGapフラッグシップ銀座で開催した。
「DENIM FRIDAY」は毎週金曜日にデニムを取り入れたカジュアルな服装で勤務することを提唱するプロジェクト。イベント当日は導入検討中の企業から約100人の社員が参加し、報道陣向けにオフィスカジュアル導入による脳波の比較結果を発表した。
いつでも自分らしく働くために必要なマインドセット
「DENIM FRIDAY」は10月から教育サービス業の全研本社(東京・新宿)が採用しており、資生堂をはじめ約30社が導入を検討している。登壇したギャップジャパンのスティーブン・セア社長は「テクノロジーの進化で仕事とプライベートの境界が曖昧になり、ストレスも増えている。『DENIM FRIDAY』は、いつでも自分らしく働くために必要なマインドセット」と述べ、「個人の価値観を尊重し、あらゆる才能を活かせる職場環境」の重要性について説明した。
イベントでは資生堂と全研本社の社員4人をモデルに、プロのスタイリストがデニムを取り入れたコーディネートを提案。デニムの知識が豊富なスタッフによるアドバイスのもと、来場した約100人の社員らがデニム1本を無料で購入できる時間も設けた。
ギャップジャパンのマーケティング部 PRシニアマネージャー・小神野直子氏は「導入企業にはスタイリング特典などを用意する予定」と話している。
会議前にカジュアルウェア着用でストレス度が低くなる
一方、カジュアルなスタイルで勤務することで、メンタル面や業務効率にどのような変化が生じるのだろうか。ギャップジャパンが10月に資生堂と全研本社の社員20人を対象に実施した調査結果によると、男女ともにカジュアルウェア着用時の方が会議前の周囲や環境への「興味」度が高く、「ストレス」度が低いという結果に。また、会議中の脳波はスタイルによって変化は見られなかった。
脳波測定後に実施したアンケートでは、「上長や目上の人と距離感の近さ」「会議のメンバーへの好意度」ともに、フォーマルに比べてカジュアルウェアの方が60~70ポイント以上も上回る数値となった。
実験は慶應技術大学理工学部システムデザイン工学科の満倉靖恵準教授の監修のもと、資生堂と全研本社の社員20人(1人データ破損のため、分析データは計19人)を対象とした。