第一期のお題は、世界最大のオンライン宿泊予約サイト「Booking.com」。わずかな制作期間の中で、講座の受講生たちがどのような動画を制作したのか、レポートする。
オリエンテーションの様子
2016年6月下旬、世界最大のオンライン宿泊予約サイト「Booking.com」を運営するBooking.com Consulting Services Japanの広報・マーケティング 担当部長 岩崎健氏が講座に登壇した。出題した映像のテーマは「魅力的な旅行先としての“日本”」。近年、急増する訪日観光客に対して異国としての日本の魅力を伝える動画、あるいは国内観光客に対して日本の魅力を再発見させる動画を作りたい、という熱いオリエンテーションが行われた。
想像以上に多様な動画表現
今回は12チームがエントリーし、19作品（個人での制作を含む）が完成した。どのような動画が完成したのかについては、こちらのYouTube特設ページご覧いただきたい。（一般公開は10作品）
東京の街全体の魅力を伝えるプロモーションビデオ風の動画から、「Booking.com」の魅力にフォーカスした動画まで、実に多様な表現の動画が完成した。「SNSのタイムラインで流れてきたときに、つい見てしまうような動画を意識した」といった、Web動画ならではのアウトプットもあった。
岩崎氏は、「英語に翻訳している動画もあり、それぞれのこだわりに、ここまでしてもらえるのかと感動した。起承転結のストーリー、テロップの置き方、音など、一つ一つの要素でクオリティが高くなったり、印象を変えたりできることに気付いた。このまま公開できそうな動画もあり、今すぐにでも会社に持って帰って社員に見せたい」と話した。
全体をコーディネートしたフレイ・スリーの前田考歩氏の発案で以下の賞が設けられ、受講生による投票で各賞が決定した。
作品賞：Fチーム、Iチームのダブル受賞
主演男優賞：Fチーム
主演女優賞：富田美穂氏
動画化価値賞：Fチーム
ブッキングドットコム賞：Cチーム
今回のワークショップに取り組んだ受講生のほとんどは、動画制作のプロではない。講義や事例を通して、少しずつ動画の作り方を学んだ人ばかりだ。これからの時代、たとえ動画を発注する側であっても、動画制作に取り組んだ経験は求められるだろう。
－受賞者－
Fチーム：中嶋午郎氏、萩原隆司氏、前田祐希氏
Iチーム：石川典人氏、井上英人氏（PhotoBox）、海老原 豊氏
Cチーム：大嶋徹氏（文伸）、川端康平氏（TAO）、須藤洸氏（味の素）
個人：富田美穂氏（インサイト・ディレクション）
－フレイ・スリー前田氏の声－
- 各チームがドメスティック客（日本人の国内旅行者）とインバウンド客に東京をピーアールするための動画制作を行ったが、見事にアピールしたい場所、その見せ方、その表現に至ったプロセスが異なった。
- ワークでは動画だけではなく、そのプロセスを紹介しあうことで、自分では思いつかなかった撮影方法や企画方法を共有できたため、それぞれの気づき、学びにつながったのではないか。
- どのチームも、その場所に行かなければ撮れない「街のシズル」をよく表現できていたように感じる。
- 動画はチームで制作することが多い。チームで制作を進めるという体験も貴重なものになったのでは。
