マス発ネットの特大バズケース
マス発でネットバズを巻き起こすためには、前頁の3つの違いを意識し、マスの弱点は補い、強みを伸ばすことが重要。つまり、
①ネットに合う尺のコンテンツにする
②短尺の中でコンテンツ力を最大化し、シェアされやすい形にする
③しっかり日本独自の文脈(著名人や流行)を最大活用する
という、この3つがポイントになるのではないか。
そんなポイントを見事に抑えた好事例がこちら。
■TBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」恋ダンス
ドラマ全体をシェアしてもらうのは難しい、
でも、2分のエンディングなら気軽に回りにもシェアできる。そんな、
①ネットに合う尺のコンテンツにすることで、見事にバズ化させた例がこちらです。
さらに、あまりにも可愛いと日本で大人気の新垣結衣さんと、星野源さんを中心としたダンスは、③日本独自の文脈(著名人)を最大活用しています。
そして極め付けはやはりダンス。
かわいいダンスが演者さんたちの魅力を引き出すと同時に、ちょっと難しい、でも頑張れば真似ができそう、そして皆でおどると楽しそうな振り付けが、②短尺の中でコンテンツ力を最大化している最大の要素です。
ほかにも
■「ENGEIグランドスラム」で話題沸騰となった『PERFECT HUMAN』や、
バカリズムさんのコント『女子力』
■「オモクリ監督」で人気を博したロバート秋山さんの『願い』
などなど、これらは、すべて①〜③のポイントを押さえています。
広告では、こんな例が。
■au 「海の声」 フルver.
au三太郎シリーズはそもそも大人気で、十分なバズが生まれているものの、それでもCM自体がシェアされるのは中々ハードルが高い状況です。
そんな中、完全に“音楽映像コンテンツ”に特化したこの映像は、なんと6300万回を超えるほどのヒットに。
以上のように、
テレビ番組であれば、番組すべてをバズらせようとするのではなく、一部がつままれて、ネットにアップされることが前提の、「ちょうどおいしい部分」を設計した上で、番組をつくってみてはどうか。
一方CMであれば、しっかりメッセージを伝えるための15秒と並列で、完全に「コンテンツ」として振り切った時にバズが最大化される、そんな両輪に対応した表現を設計することが、マスとネットの溝を埋めるのではないかと考えます。