広告事業が急拡大している
――2016年6月にリリースした「LINE Ads Platform」はじめ、LINEの広告事業に勢いを感じます。
はい、広告事業はここ数年、昨対比150〜160%で伸びています。さらに、直近の四半期でもLINE事業の中で広告売上の比率が最も高くなりました。
LINEというプロダクトが生まれて5年、広告事業を開始して4年が経ち、ようやくメッセンジャーアプリを広告やマーケティングに活用することが“当たり前の世界”が到来した、という手応えを得ているところですね。
――LINEの広告事業がそれだけ成長できている要因はどこにあると考えていますか?
さまざまな要因があると思っていますが、一つはメール離れやアドブロックの普及などによって、従来の広告枠自体がなかなか見られにくくなっていることが挙げられるでしょう。さらには、企業がスマホ向けにアプリをつくったとしても、ダウンロードした後に継続的に使ってもらうことは難しいという状況もあります。
とはいえ、スマートフォンがもはやユーザーにとっての“ファーストスクリーン”になっているという動かしがたい現実がある。そこでスマートフォンを活用したマーケティングをするときに、大量のユーザーを抱えているLINEという選択肢が出てくるのだと思います。こうした環境要因が追い風となって、我々の広告事業が順調に伸びています。
――外的な環境変化に加えて、この4年間でLINEの広告プロダクトの幅も広がってきましたね。
そうですね、当初は公式アカウントやスタンプというプロダクトだけでしたが、現在は動画広告や運用型広告も始まり、より多様になってきました。また、「LINE ビジネスコネクト」によって、広告というジャンルを超えて、LINEから直接ピザが購入できたり、宅急便の再配達を依頼できたり、ECやカスタマーサポートにも使われています。これまで我々が啓蒙してきた方向に、世の中が向かい始めていると感じていますね。
――広告プロダクトの中では、運用型広告「LINE Ads Platform」に特に注力しているとお聞きしました。
はい、コーポレートビジネスにとって2016年の最注力事業であることは間違いないですね。リリース後の売上への貢献度合いも増しています。
――「LINE Ads Platform」のリリースからの半年間を振り返って、田端さんは現状をどのように捉えていますか?
運用型広告の立ち上げは、我々にとって新しいチャレンジでしたので、正直なところ不安がなかったわけではありません。しかし、スタートして半年で600社以上の広告主にご利用いただけるプラットフォームに成長しました。
LINE のMAU(Monthly Active Users)はTwitterやFacebookと比較しても、2倍近く多い。いわば、だれも踏み入れたことがない“パウダースノーのスキー場”がLINE Ads Platformなのです。そして、このフレッシュなユーザーのタイムラインにインフィード型で自然に広告が流れてくるため、CPAが良くなる傾向にあるのです。
―今後の運用型広告の主役はリスティングではなく、インフィードになっていくとお考えですか。
リスティング広告がまったくなくなるとは言いませんが、インフィード型の重要性は今後もさらに増していくと思います。
おそらく、広告主企業の担当者の方にとって、「運用型広告」と言えば“PC向けの検索リスティング広告”を思い浮かべる方も多いでしょう。ただ、これまで多くの企業がPC向け検索リスティング広告に同じように注力してきたため、入札単価が上がり、CPAが上がってしまった結果、ROIが悪くなる傾向にあります。これはサッカーの試合に例えると、下手な選手がボールの周りに集まってしまう状態と同じです。
――面白い例えですね。
はい、従来の手法を盲目的に続けるのではなく、潜在的なユーザーがいるスマートフォンの広告に移行することで、CPAを下げられる企業はたくさんいるはずです。LINEは公式アカウントやスタンプといった広告プロダクトの印象が強く、“出稿額が高い”と思っている方も多いかもしれませんが、LINE Ads Platformであれば安価に出稿できますので、ぜひ一度トライアルしていただければと思っています。
LINEでは、運用型広告「LINE Ads Platform」の立ち上げメンバーを募集しています。興味のある方はこちらをご覧ください。
●LINE株式会社
採用情報はこちら
●LINE Ads Platform に関連する募集職種一覧
セールスコンサルタント
事業開発・ビジネスディベロップメント
サーバサイドエンジニア
広告SDKフロントエンドエンジニア
プロダクトマネージャー