ソニーマーケティング
メーカーならではのネット広告の活用を模索
「BRAVIA」は、4K対応のラインアップを中心にビジネス展開しており、世の中の4Kテレビについての認知がある程度高まってきた現在ではインターネット経由で提供される各種映像サービスを楽しむ、新たなライフスタイルを提案しています。
日本におけるテレビの世帯普及率は9割を超えています。そのため、付加価値の高い商品づくりとその良さを深く理解してもらうためのマーケティング活動を実施しています。
現在も、テレビCMのリーチ力は大きく、商品や機能に関する認知を上げるためには強いメディアだと思っています。ただ、付加価値の高い商品について15秒のCMだけですべてを理解させることは難しく、生活者目線で適切なメディアを組み合わせて訴求する必要があります。
そこで、目的に合わせた、インターネット広告の活用を進めています。
インターネット広告を実施する中で、ターゲットとして考えている人たちのセグメントを作成して広告を配信したいと考えていました。2年前から、ヤフーさんに自分たちが考える生活者の関心度のファネルを基に、カスタマイズしたセグメントをつくれないかと相談を始めました。
AV家電のビジネスでは、実際の購買データがなかなか把握できないという現状があり、インターネットでよく言われる言い方をあえてするとヤフーの中で、ユーザーの検索行動から購買行動まで見えるというのは、ブランディングの担当として、とても魅力的でした。
今回の「BRAVIA」の取り組みは、テレビの購入を検討し始める潜在層にリーチすることを目的に企画しました。
インターネット広告は刈り取りを目的にした施策のイメージがありますが、ファネルの入り口部分の潜在層も対象にしています。具体的にはテレビの購入を考え始めた層、新商品に関心を持って情報収集している層…など私たちが、これまでのマーケティング活動で把握していた顧客のビヘイビアやファネルの考え方を「Yahoo!プレミアムDSP」の配信に利用することを目指したのです。
結果、情報に触れたがっている層が明確にわかりました。
これまでは、ソニーの枠組みの中でしか考えていなかった私たちの仮説ですが、大量のデータを持つヤフーさんと連携することで、より精緻なセグメンテーションが実現できたと考えています。また、ヤフーさんが持っている知見をきちんと入れ込むことによって、ターゲットの絞り込み方が変わったと思います。
初めての試みにも関わらずヤフーさんが柔軟に協力してくれたので、実現にこぎつけることができたと考えています。
わがままのような要望にも付き合っていただいて、相当細かい話まで詰めた上で、双方が納得して仮説を立てました。実際に取り組みができ、方向性が間違っていないということがわかり、今まで感じたことのない手応えを感じています。
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