宇宙飛行士を本気で目指すタレント、「宇宙の魅力を伝える」をミッションに活動中(ゲスト:黒田有彩さん)【前編】

月刊『天文ガイド』で連載執筆中

中村:超絶に頭がよくなったら、たとえばSFで言われるワープ航法や映画で言われる光よりも速く走ったら歳をとるのが遅くなるみたいな。そういう風に時間軸を捻じ曲げられるんだったら、あるかも、という気はしますけどね。

澤本:さっきの地球外生命体と地球の文明がダブることがないという話は、基本的に地球の文明がどこかで終わって、人類というのがなくなる、という前提じゃないですか。絶対なくなるじゃない。だって、太陽の寿命がどこかであるわけだから、太陽がある程度拡大してくると、絶対に人間は死んでしまうし。人間はどこかで絶滅するんだなと思うと、昔からずっと思ってたのが、それが俺の代じゃなければいいなと。

中村:そうですね。

澤本:でも、子どもができると、子どもの代じゃないといいなと思うじゃない。そう思っていくのがずっと続いていくんだけど、それがどこかで叶わない時期が来ちゃう。でも、太陽以前に原子力でなっちゃうかもしれないし。

中村:テーブルの上には月刊『天文ガイド』という雑誌がありますが。

黒田:そうなんです。「天文年鑑」という天体観測に欠かせない資料集があるんですけど、それを読み解いていくという連載を雑誌『天文ガイド』でさせていただいています。(収録時の最新号)2016年12月号は「スーパームーンはなぜ起こる?」というタイトルです。

澤本:それ、知りたい。

中村:この放送の2日後はスーパームーンですね。

黒田:スーパームーンという定義は天文学的にはないんですけど、地球と月が1年のうちで一番近づくときの満月をスーパームーンと言いましょう、という感じなんです。

権八:じゃあ、スーパームーンは1年に1回なんですか?

黒田:そうですね。定義がまだないんですけど。

澤本:スーパームーンというのは、何月何日に月がデカいということなんですかね。月の大きさは毎日違ってるということなんですか?

黒田:緩やかに近づいて来て、緩やかに離れていくことを繰り返しているんです。もしもこの世に地球と月しかなければ、地球の周りを回る月の軌道は綺麗な楕円を描きます。でも実際はいびつでガタガタした軌道なんですよ。それは太陽があるからで、太陽の重力に引っ張られているから、近づいたり離れたりするんです。その規則性を調べていくと、1年で地球と月が一番近づくときは、必ず満月か新月かのどちらかなんです。

澤本:それは直線に並ぶからということ?

黒田:まさにその通りです。それを改めて言われると面白いというか、それについて詳しく説明しているんですけど、天文学の先生に紀元前3千年から西暦3千年の間で、地球と月の距離が一番近づいたときを計算してもらった結果も載ってます!

権八:それは教えてくれないんだ(笑)。

中村:詳しくは月刊『天文ガイド』にて。

権八:月刊『天文ガイド』って生まれて初めて見ましたよ。本屋さんには売ってるんでしょうね。コンビニにはないと。

黒田:私はこの連載をやりたくて、お手紙を書いたんですよ。『天文ガイド』で宇宙のことを書きたいと。そしたら会ってくださって。

権八:当然、我々が慣れ親しんだ「袋とじ」みたいのもないと。

澤本:『天文ガイド』に袋とじあったら面白いね(笑)。月の写真とかね。

<後編に続く>

構成・文:廣田喜昭

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