中国家電大手・TCL集団傘下のTCLコミュニケーションは、フランス発のスマートフォンブランド「Alcatel(アルカテル)」の主力機種・IDOLシリーズの最新機種で世界初のVR標準搭載スマートフォン「IDOL4」のプロモーションを目的に、Web CMを11月下旬から公開している。
テーマは「#現実に背を向けよう」。CMを通じて、スマートフォンを使って手軽に楽しむことができるVRの魅力を伝えたい考えだ。
CMに映し出されるのは、目を何かで覆われた女性が、“王子さま風”男性とカフェのテラス席でお茶をしている様子。一見普通のカップルに見えるが、実は彼女の目を覆っていたのは「IDOL4」を格納したVRゴーグル。ゴーグルを外すと、周囲はオシャレなカフェから普通の公園でひとりでランチをしている現実へと一変、デート相手の男性も消えてしまう。女性は現実に背を向け、VR世界で王子さま風の彼氏とデートをしていたというわけだ。
今回WebCMを放映した理由を担当者は、「SNSやネットで話題になったものをテレビで取り上げるなど、以前のような広告の潮流とは違った情報伝達の時代に突入しています。もちろんTVでのマスに対するブランド認知を高めるといった必要性は理解していますが、今回のスマホという商品は特にWebを中心に情報を得ているミレニアル世代や、VRといった流行や最先端に興味がある方々だけでなく、「VRって何なの」という一般の方に届けたいと思って企画が始まりました」と話す。
商品出荷時の外箱がVRゴーグルなっており、VRコンテンツを楽しむことを念頭に置いて設計された「IDOL4」。プロモーションもVRを身近に感じてもらうことを重視し、VRをはじめとする先端技術への関心が比較的低いと思われる女性の目線で演出した。
また、VR=仮想現実の世界とスマートフォンを使う現実とのギャップをどう魅せるかも鍵になると、担当者は感じていたそう。
「特にこだわったのは、CM中に電話がかかってきたときの演出。着信通知パネルが現れたときの女性の“ガッカリ感”が伝わるよう、タイミングを何度も調整しました。スマートフォンでこのCMを見ている人が『電話がかかって来た!』と勘違いすることがあるようなのですが、そんな時には『やった!』と思いますね」。
過去に実施した施策と比べても、「いいね!」などSNS上のリアクションが多く得られており、手応えを感じているという。
「『Alcatel IDOL4=あのWeb CMで見た製品』として興味を持っていただくとともに、VRの可能性を身近に感じて欲しいです。もちろん販売数に寄与することを望んでいますが、まずAlcatelというブランドを知ってもらいたいですね」と話した。
スタッフリスト
- 企画制作
- ベクトル+OVERA+コーデ
- CD+企画+C
- 星野皓太
- 演出+編集
- 北本達也
- AE
- 桂俊成
- CA
- 國松正義
- HM
- 山田久美子
- ST
- 吉成早都子
- Prop
- 永野 桃子
- NA
- 星 光明