ワンオク2年ぶりの新アルバムで初週23万枚 参加者を“メディア”にする店頭イベントの秘訣とは

4人組ロックバンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック)」が2年ぶりにリリースしたニューアルバム「Ambitions」が、発売初週(1月9日〜1月15日)で自己最高の23万枚を販売。オリコンアルバムランキングで1位となった。その背景には、あえて体験人数を絞った店頭イベントによる仕掛けがあった。

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音楽を“全身”で体感するイベントを開催

人気ロックバンド「ONE OK ROCK(ワンオクロック、通称=ワンオク)」が、2年ぶりの新アルバム発売に合わせ、音楽CDなどを販売する「タワーレコード渋谷店」で1月10日、11日に実施した店頭イベント「着る試聴会」が反響を呼んだ。

ジャケット「WEARABLE ONE OK ROCK」を着ると、全身でワンオクを体験できる。

イベントの要は音楽を全身で体験できるジャケット「WEARABLE ONE OK ROCK」。16チャンネル、20のスピーカーを各所に内蔵したジャケットで、新アルバム「Ambitions」収録の「We are」から、ギターソロやコーラス、ベース、ドラムといった各パートの音が流れ、全身を震わせる。筑波大学助教授でメディアアーティストの落合陽一氏が開発した。ジャケットのデザインは、ワンオクのスタイリストを務める丸本達彦氏が手がけた。

タワレコ渋谷店で体験した人数は開催2日間で324人。2日間のイベントとしては決して多い人数ではないが、1月17日時点で同イベントを取り上げたメディアの数は67媒体に上った。参加者のソーシャルメディアでの投稿や、メディアが報じたことによる話題の拡散で、新アルバムをプロモーションする特設Webサイトへのアクセスはオープン当日の午前中だけで7万PVを超えた。「CDが売れない時代と言われて久しいですが、やり方しだいで可能性はあると実感しました」。そう語るのは、「WEARABLE ONE OK ROCK」のPRとクリエイティブディレクションを担当した広告会社GOの三浦崇宏氏だ。

次ページ 「満足度を向上させることで参加者自身をメディアに」へ続く

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