過程が違う。だからこそ、そこにヒントがある。
多くの人は、コピーライティングを始めたころ、いや今でも、一つのコピーに対して、100個以上のアイディアや切り口を求めて書き続ける、と言います。
実際、100個書こうと思うと、結構大変で、
書いたら書いたで、どれが良いかを選ぶのも難しい。
でも、ここに私の弱さを感じました。
作詞はテーマを決めてから、それを肉付けし、ふくらまし、メロディーに合わせて情景を描く、音乗りの良い、強い言葉を選んでいく、とテーマを決めた後も多くの過程があります。
そのため私は、何度か曲を聴いて、ある程度のインスピレーションと世界観が頭に浮かんだら、もうGOです。書き出します。
最初は勢いで。その後、距離と時間を置き、客観的視点で添削をしていく。
つまり、
・沢山の切り口を出したり
・充分に鋭角な切り口を持てているか
よりも、
・決めた切り口をいかにふくらませるか
に、注力することが多かったのです。
たいてい締め切りが短いので、そうでもしないと間に合わない、というのも理由だったかもしれませんが(笑)
時間が無いからこそ、切り口をこだわれば、強いものが出来るはず。
「本当に、このテーマが、この曲にふさわしいか」
「この曲でしが描けていない『なにか』があるか」
をもっと突き詰めた時、より良い作品が出来るんだ、と気づいたのです。
つづく
岡嶋かな多/ Kanata Okajima
ボーカリスト、作詞作曲家、ボーカルプロデューサー
嵐、安室奈美恵、EXILE ATUSHI、E-girls、三浦大知、少女時代、和田アキ子を始め、通算300曲以上の作品の制作に参加、提供。オリコン1位の獲得は、20回を越える。2013年秋より、スウェーデンにある大手音楽事務所「Roasting House」と契約し、活動拠点をヨーロッパへ。よりグローバルに活動を始める。幼少時、アメリカで過ごした経験を活かした英語翻訳、ディレクション、ナレーション、ラップ、ラジオパーソナリティにも定評有り。マルチに活躍する、次世代ミュージッククリエイター。
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