日本最大級の公募広告賞「第54回宣伝会議賞」の贈賞式が10日、都内で開かれ、平山瑞帆さんの「子どもが苦手なものは一度揚げてみる。」がグランプリを獲得した。応募総数40万点2986点の頂点に輝いた。
課題は日清オイリオグループによる、「日清オイリオの食用油を使って、揚げ物をつくって、おいしく食べて、元気になる! そんなキャッチフレーズ。」というもの。
平山さんは、広告の企画制作を手がけるインサイト・ディレクションに所属。コピーライターとして活動して4年という。受賞に際し「実体験は本当に強い」とあいさつ。
「このコピーが生まれたきっかけは、いただきものの『お麩(ふ)』を、『どうやって食べようか』と母に相談したとき、『とりあえず、揚げておけば大丈夫』と言っていて、『たしかに揚げておけば、何でもおいしくなるよね』と思ったこと。そういう会話はどの家庭でもすると思うし、好き嫌いをなくしたいというお母さんのやさしさは、日常に転がっていると思います。それを改めてコピーにしたときに、新しい価値観が生まれるのかもしれないと、いま、ちょっとだけ思っています」
平山さんには、イメージキャラクターを務めたコムアイさんから花束とともに、「これからも楽しんで、プレッシャーを感じず、好きな言葉をいっぱい探してください。楽しみにしてます」との賛辞も贈られた。