企業がスポンサードする巨大ブースに注目
SXSWはブランドによる屋外マーケティングの場としても知られている。日本からはソニー、パナソニックが屋外スペースを丸ごと使った巨大ブースを運営しているほか、ナショナル・ジオグラフィックやMashableといったメディアもラウンジを展開している。
筆者が訪れたのはメイン会場から徒歩5分ほどの場所に構える「Mashable House」。3月10〜12日にかけて昼間の時間帯にオープンしているブースだ。ここにもスポンサーがついており、イギリス大使館、JIM BEAM、サントリーウィスキー「季」、SONY「XPERIA」、アメリカの空調メーカー LENNOXが名を連ねていた。
LENNOXは温度によって色が変わる絵の具を使用したペインティングを展示し、参加者がグラフィティのようにスプレーで冷気を吹きかけると別の絵に変化する、といったSXSWらしいプレゼンテーションを行っていた。
メイン会場のコンベンションセンターには、マツダやBUD LIGHTがブースを構えるほか、JW MARRIOTホテル内にはJ.P.モルガンが休憩/充電用のラウンジを展開し、ドリンクやノートのサンプリングを行っていた。
今年増えた「ジャーナリズム」関連のセッションでは、”Fake News”に揺れるメディアと、それにどう対応するかが語られ、「ストーリーテリング」は、VR・ARといったテクノロジー、エンターテインメントやインフルエンサー、そしてマーケティングといった多岐にわたる領域における共通の課題として語られる。
例年大きな屋外ブースを展開していたサムスンやヤフー、マイクロソフトといった企業が姿を消したことでSXSWのスポンサー離れがささやかれているが、バイオテック、ヘルスケア、VR/ARなど、新たなテクノロジーとそのトレンドを飲み込むことで、今後もSXSWは注目を集めるだろう。