教育事業と企業ブランディングのコラボレーションに評価の声
3日目からいよいよ、SXSWeduでの展示が始まりました。SXSWeduの参加者は、40%が教育関係者、35%がビジネス関係者、20%が政府関係者、5%が地元の子ども達という構成になっています。4日間を通して1万4000人程度が来場し、そのうちの7000人程度がEXPO(博覧会)の展示会場に訪れます。GLICODEはこのEXPOの会場で展示を行いました。
EXPOの展示ではGLICODEでプログラミングを学習する方法を実演をした他、ポッキーとGLICODEの説明カードがセットになった「GLICODEセット」を作成し、ブースに来てくれた来場者に配布しました。カードにはアプリのストアへのURLが印刷してあり、家や教室に持ち帰ってインストールしてもらい、実際に家族や友だちと一緒に遊んでもらうことを狙いました。
ブースを訪れたEXPOの来場者は教育関係者が多く、中でも小学校で実際に教師をしていたり、プログラミング教室を運営するなどして実際に子どもと接しながら教育活動をしている人々が多く訪れました。
GLICODEを実演してみせると「So funny!」「So cute!」「Amazing!」と驚きの声を聞かせてくれました。「遊びながら食べられてしまう」というお菓子で学習をできるという驚きの要素と、3Dグラフィックを用いたゲームの完成度の高さが好評でした。
また、「GLICODEはApp Storeで無料でダウンロードできます」という話をすると、必ず「信じられない!」「一体どうやってマネタイズしているんだい?」という反応が返ってきました。GLICODEがアプリを売って収益を得るのではなく、企業のブランディング施策として成り立っているということが教育関係者には新鮮に映ったようです。確かに、教育事業と企業ブランディングのコラボレーションは世界的に事例が少なく、まだまだ可能性を秘めている分野であると感じました。
来場者からは、「対象年齢は何歳ですか?」という質問が多く寄せられました。「小学校の低学年がターゲットですが、それ以上でも楽しめるように難しめのステージも用意しています」と答えると「うちの学校でも試してみるよ!」と嬉しい言葉をもらえました。
出展ブースがセッション会場の隣にあって人が集まりやすかったこともあり、非常にたくさんの人にGLICODEを体験してもらえました。前述の「GLICODEセット」は1500セット用意していましたが、展示の終わりには全てを配り切ることができました。何人か、一人で何セットもGLICODEセットを持ち帰るいたずら好きな子どももいましたが、そうした重複を考慮に入れても来場者の7人に1人程度にはリーチできた計算になります。SXSWeduへのGLICODEの出展は大盛況のうちに終えることができました。
今回、オースティンにGLICODEを持ち込み、最初は現地のエンジニアコミュニティに、次に現地の子どもたちに、最後にSXSWeduの来場者に体験してもらいました。そして、その全ての場所で好評をいただくことができました。その背景には、お菓子の持つ魅力やゲーミフィケーションの力など、言語や文化に依存しない要素、そしてお菓子でプログラミングを教えるという驚きの要素がGLICODEに含まれていたことが、大きな要因となっていたと感じます。
また、展示をしながら来場者と会話する中で、STEM(Science, Technologies, Engineerings, Mathematics)教育への世界的な関心度の高まりを改めて強く感じました。世の中の暮らしが高度に電子化・情報化し、技術教育の重要性が高まる今、第1回レポートで紹介したベンチャー企業のプロダクトやGLICODEのようなアプリが、これから「熱い」市場になるかもしれないという予感を感じました。
次回はいよいよSXSW本編のレポートをお送りします。