ブランドプロデュースのヒットメーカー、秘訣は「外部人材を巻き込むチーム編成力」

できないことを「できる」に変える

「できないことも、ついできるって言っちゃうんです」と中村氏。持ちかけられた相談は、基本的に断らない。それでも自信を持って突き進んでいく、強気の姿勢の根底には「できないことがあったら、それができる人と組めばいい」という考え方がある。

CLASKAのケースでも、支配人やカリスマペットトリマー、最先端の書店などとチームを組むことで、理想のコンテンツを空間内に取り揃えることができた。特にCLASKAの初代支配人となった、当時のパークハイアット東京の名物スタッフを口説き落とすために、中村氏は彼のもとに20回以上通い詰めたというエピソードがある。

「トランジットはそれまで、ホテルの運営経験は一切ありませんでした。でも、彼に支配人になってもらえれば、パークハイアットと同じレベルのホテル運営ができる会社になるんです」。

こうして、一つひとつの仕事で依頼人の満足度を高めることで、まさに“仕事が仕事を呼ぶ”状態に。飲食店の企画・運営以外にもビジネスの幅がどんどん広がっていくことになる。

「CLASKAをきっかけに、堂島ホテルのプロデュースの相談をもちかけられたり、カフェやホテルができるなら、マンションもやってみないかという話が来たり……。そうしていつの間にか、いろいろな空間プロデュースができるようになっていきました」。

(続きは本誌をご覧ください)


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