インスタにあげる写真は「コーヒー」ばかり
澤本:相楽さんは純喫茶の写真をずっと自分で撮りためてるから、インスタにそれを上げてくれてるわけ。でも、それが本人だと言っても誰も信じてなくて、全員が成りすましだと思ってるから、女優がやってるインスタのわりにフォロワー数が異常に少ないの(笑)。
相楽:知り合いの役者さんからも、「これ本物?」と、わざわざLINEが来たりして。
澤本:ドラマの収録風景を女優がたまにあげるじゃないですか。それでファンの方が素敵な写真をありがとうと言うんだけど、相楽さんのは全部コーヒーの写真だから(笑)。
相楽:そうです。媚びてる感が一切ないんです。
権八:それはかっこいいですけど。
澤本:逆にテレビ側からすると、ちゃんとした写真をあげてくれたほうが視聴率がね。
権八:確かに宣伝の一環ですからね。
澤本:それで一応、宣伝担当としては、「そういうのを利用してはどうか?」と言ってるんだけど、まだコーヒーの写真(笑)。
権八:一個人としては、そういうのを守ってほしい気もしますね。
澤本:ちょっと勉強になったのは、現場で女優さんどうしが仲良くしてる姿を撮るだけで、ドラマが楽しそうに見えるんだよね。オフショットの写真でもいいし動画でもいいんだけど、普通にしゃべってるところを撮って、それが上がると、そのドラマの現場の雰囲気と見えて、これは見たいと。現場の雰囲気を見たいし、それを見ると、ドラマを見たくなるというのがあるから、ああいうのは見せてあげたほうがファンにとってはいいんだろうなと。
権八:視聴者は女優さんの演じてない部分を見たいという欲求ってあるんですかね。
澤本:あるよね。テレ東のドラマ収録の中で、3人で振付を一緒にやるんだけど、相楽さんだけテツ and トモをやったんだよね(笑)。
相楽:そうです、なんでだろ~って(笑)。急にムチャブリで振られたんですよ。何かやってくださいと言われて、パッと思いついたのがそれだったので。
澤本:他の方々は最近のものをやってるのに、相楽さんは人のだし、古いし(笑)。たぶん、同世代の中に入っても、年齢が上に見えるんだよね。
権八:見えるんでしょうね。
相楽:なんでですかね~?
澤本:見えるし、行動も年齢が相当上だもん(笑)。
権八:え、本当に22歳? 詐称してませんよね(笑)?
相楽:してないですよ。ちゃんと95年生まれです。
権八:とても22歳とは思えない落ち着きというか。
澤本:落ち着いてるよね。
権八:言葉を一語一語ちゃんとしゃべるじゃないですか。
相楽:恥ずかしい(笑)。
権八:なぁなぁにしないというか。だらっとしゃべらない感じが上品でらっしゃって。
澤本:敬語になってきた(笑)。
権八:自分よりも目上の方に接しているような気分にどんどんなってきて。
相楽:全然下ですから。
権八:僕らが芝居をすることはないわけですけど、芝居する人を見ていて、上手だなと思ったり、ズレてるなと思ったり、色々あるじゃないですか。お芝居するときはどういう感じなのかなと、いつも不思議に思っていて。
相楽:自分に近い役だと、ボーダーラインがボヤッとしてる部分があるんですけど、完全に自分にはない役だと、本当にスイッチがパキッと変わる感じですね。私もお芝居で何が正しいのか、よくわからないときがあって、悩んだりすることがあるんですけど、香川照之さんのインタビューを読んだら、「役者じゃなくても、普段、プライベートで芝居をしている。人間は芝居をして生きているから、役をやるときぐらい素直にやったほうがいいんじゃないか」と書いてあったんですね。
澤本:かっこいいね。
相楽:かっこいいと思ったんですよ。
澤本:いただこう(笑)。
権八:普段、みんな芝居をして生きてるじゃないかと。
相楽:だからこそ役で芝居をするときはその役に全てを任せて。そういうときぐらい素直にやってもいいんじゃないか、みんな外では猫を被ったり、人見知りなのにそうじゃない振りをして、演技をするじゃないですか。だから、みんな役者じゃなくても芝居をしてるんだから、そういうところで素直にいるべきとおっしゃっていて。