『コピー年鑑』の有効活用
福部:尾上さんは打ち合わせのときに昔の『コピー年鑑』に載っている15段広告を、そのままウェブにトレースすると、もっと面白くなると言っていましたよね。

電通CDCプランナー/イラストレーター。2009年電通入社組。デジタルを中心とした臨機応変なコミュニケーション設計を得意としている。最近の主な仕事は、集英社「こち亀40周年&終了キャンペーン」、トヨタ「エスティマ Sense of Wonder」、キリン「GREEN NAME」など一連、日清どん兵衛「10分どん兵衛謝罪広告」「どんばれ屋閉店」など一連、日清食品「イタリア人が認めなかったパスタ」、イラスト「カンヌからの絵はがき」など。カンヌ、TCC新人賞、WEBグランプリなど国内外で受賞。尊敬するアーティストは秋本治氏。
尾上:岸さんに言われ、年鑑の写経をやっているときに「デジタルっぽいもの」が多いなと思ったんです。例えば「ただ一度のものが、僕は好きだ。」という、秋山晶さんのキヤノンのコピーがあるんですけど、これで今何かやるとしたら、1回しか撮れないカメラつくればいいんじゃないの、とか。調べたら、海外ですでに1回しか写真が撮れないアプリが公開されてましたが。
糸井重里さんの「サラリーマンという仕事はありません。」も、実際に広辞苑から「サラリーマン」という言葉をなくしたら、ニュースになりそうですし。「消えたかに道楽」や「豊島園に、サンタフェの扉が、やって来た!!」なんかは、今そのままやっても絶対に話題になるでしょう。人間が考えることや思うことなんてそう変わらないので、そういう意味で『コピー年鑑』はネタの宝庫かなと。デジタルの訓練にもオススメです(笑)。
福部:人の琴線に触れるものは、過去に誰かがやっているということなんでしょうね。
小杉:今はさまざまなメディアがありますが、昔は限られていたために一つの広告に対する思いが、全然違っていたのではないでしょうか。だから過去のコピーには、時代や企業の思いなどが凝縮されて、シンプルに表れているのかもしれません。
福里:非常にいい流れで『コピー年鑑』の話になりました。つまり、『コピー年鑑』を持っていると、今も今後も、なにかとけっこう使える、ということですね。これは、多少ムリしてでも買っておいた方がいいですよね(笑)。最後に、今年の『年鑑』のデザインを担当してくれた小杉さん、デザインの見どころは?
小杉:コピーの神様を務めていただいた樹木希林さんが年鑑のいろいろな箇所にいらっしゃいます。さまざまなコピーに対して、全部で30パターン以上の表情をしていますので、ぜひ見てください。
福里:今日はどうもありがとうございました。
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