祖父はタイタニック号に乗っていた唯一の日本人だった!(ゲスト:細野晴臣さん)【後編】

注目のアーティストはピコ太郎!?

中村:細野さんの関心はテクノロジーっぽいものよりも、アコースティックな方向にあるんですか?

細野:そうだね、打ち込みはやり尽くしちゃって。世の中がAIに向かってますよね。だから余計、人間っぽいことをやりたくなってるというか。でも、ピコ太郎を聴いたらテクノっていいなと思うけどね。

中村:ピコ太郎をそういう目線で(笑)。

澤本:久々にいいなという感じですか?

細野:あれは「やおや」というリズムボックスの音を使ってるんですよ。

権八:カウベルのですね。

細野:あれを僕はいっぱい使ってたので、懐かしいというかね。気持ちがいいなと。

澤本:最近、ちょっと興味あるという方や曲、グループはありますか?

細野:昔はどんな時代も好みの人がいたんですよ。一番多かったのは70年代。同じような感覚を持って、音楽へのアプローチが似ていて。でも、最近はいなくて。ちょっとあるのはファレル・ウィリアムスぐらいかな。あの人はネプチューンというプロデュースグループをつくって、それが素晴らしくて、ブリトニー・スピアーズをやってたの。その出来が素晴らしかったから、ブリトニーは好きだね。

権八:面白い!

細野:あとマイケル・ジャクソンの晩年のプロダクションも素晴らしかった。ジャスティン・ティンバーレイクも素晴らしかった。でも、その後は何も出てこないので聴いてないね。ピコ太郎ぐらいかな。

中村:今回もあっという間にお別れの時間が近づいてきておりますが、細野さんは5月20日にイベントが福岡であると。

細野:ありますね、「CIRCLE ’17」という。これは毎年やっていて、4、5回目になるんじゃないかな。いろいろな人が出るんですよ。海の中道海浜公園という気持ちのいい場所でやるんです。5月は気候がいいから、楽しくやってます。

中村:さらに6月11日まで森美術館の「N・S・ハルシャ展」で音声のガイドナビゲーターをやられていると。

細野:これは素晴らしいですよ。絵の量もすごくて圧倒されます。

澤本:ツアーもやられるんですよね?

細野:ツアーは毎年やってるんですよ。6月頃にソロが出る予定でツアーをいつも組んでたんですけど、この2、3年つくってなかったんですね。つくると言いながらできなかったから、今年こそはやらなければいけないという。だから今、作業してるんですよ。

澤本:じゃあ今年のツアーには新曲を引っ提げて。

細野:行く予定です。

中村:6月25日、沖縄。7月10日、東京・浅草公会堂。7月10日は細野さんの誕生日の翌日となるため、何かスペシャルな演出があるかもという。

細野:どうしたらいいかな(笑)。

中村:予定ということですね。7月15日は大阪、17日に京都と。

細野:あ、京都でライブやるときは女性限定と言っちゃったんです。ただし、男は女装してくれば入れます(笑)。

澤本:じゃあ女性っぽい男性も大丈夫と。面白いな。

中村:あと、去年の12月に出たライブDVD『A Night in Chinatown』というのがあります。

細野:これは去年の5月に横浜のチャイナタウンでやったライブなんです。

中村:今回の放送を聞いて、いろいろな音楽の世界が気になったリスナーもいると思うので、ぜひこのDVDなどを見てみてください!

<END>

構成・文:廣田喜昭

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