世界的なブランド「BenQ」、クチコミ戦略で日本での普及を狙う

ユーザーはクチコミを頼りにしている

下平:実際に製品が売れている場所では、クチコミが大きなウェイトを占めている現状があります。例えば、Amazonですと、当社のディスプレイで一番売れている24型の製品に対するクチコミが1500件ほどあります。3年半くらい前の製品ですが、未だに24型というだけでなく、モニター全体としても一番売れている製品になるかと思います。

Amazonのクチコミは、特に当社が何かプロモーションを仕掛けたということではありません。実際にお客さまが製品を選ぶ際に、製品を知る一つの手段として、お客さま同士で情報を共有するクチコミが活性化していて、大きなウェイトを占めていると考えることができます。

このクチコミや、製品を実際に買われた方のブログなど、BenQの製品は店頭でほとんど販売していないので、購入した方も積極的にクチコミをしてくれているようです。もちろん購入希望者も、検索などで購入した人のクチコミを探しています。今や私たちのビジネスを支えているベースにクチコミがある以上、本格的に取り組もうということで、長期的な取り組みであるアンバサダープログラムに踏み出したというわけです。

藤崎:現在、アンバサダープログラムとして多くの施策を積極的に行っていますね。「アンバサダーイベント」「アンバサダーへのモニター」「アンバサダー&インフルエンサーによるレビューのまとめサイト」「月2回のメルマガ発行」「アンバサダーに対するMVP施策」など。この2月に横浜で開催された“カメラと写真のワールドプレミアショー”「CP+(シーピープラス)」でも、BenQのブース運営にアンバサダーにスタッフとして参加してももらっていたり。

下平:そうですね。「アンバサダーイベント」は3か月に1度くらいの実施ですが、ブランドへの理解につなげる良い機会ですし、一方、弊社は「体験」を一つのキーワードにしているので、「製品モニター」も大変重要な施策です。

藤崎:詳しく教えてください。

次ページ 「ユーザーにブランドを日常の一部として体験してもらいたい」へ続く

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藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)
藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

藤崎実(東京工科大学メディア学部専任講師/アジャイルメディア・ネットワーク エバンジェリスト)

博報堂 宗形チーム、大広インテレクト、読売広告社、TBWA HAKUHODO、アジャイルメディア・ネットワークを経て、現職。
変わりゆく広告の最前線を歩み、ファンやアンバサダーに着目した企業のマーケティング活動に従事し、研究職に。
日本広告学会:クリエーティブ委員、産業界評議員、デジタルシフト準備委員会。日本広報学会会員。WOMマーケティング協議会:副理事長、事例共有委員会。東京コピーライターズクラブ会員。カンヌ・クリエイターオブザイヤー他受賞多数。多摩美術大学、日大商学部非常勤講師。

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