Googleも対策を実施
日本でも最近広告ブロックのための有料アプリがアプリランキング上位に張り付いている傾向にあることが一部で話題になっていますが、世界的に一部のネット広告がユーザーから嫌われる存在になりつつあるのは否定できない事実でしょう。
PC時代から一部の広告手法は問題視されていましたが、スマホという狭い画面にネット広告の舞台が移ったことにより、あきらかにネット広告業界のやり方が、ユーザーの我慢の限界を超えてしまっています。
特に影響が大きいと考えられるのが、Googleが自社で提供しているインターネットブラウザのChromeに、広告ブロック機能を導入することを発表したというニュースです。
参考:なぜグーグルは自らの首を絞めかねない広告ブロック導入に踏み出すのか
この動きに呼応するかのように、アップルも自社で提供しているインターネットブラウザのSafariでサイト上の自動再生動画をブロックする機能を搭載し、さらに広告主がユーザーのサイト間の移動を簡単にトラックできないようにすると発表しました。
世界のスマートフォンのデフォルトのインターネットブラウザは、ほとんどがChromeとSafariになりますから、この2社が本気でユーザーの体験を阻害する不適切なネット広告の規制に乗り出せば、ここで定めた基準がインターネットユーザーにとっての基準になる可能性はかなり高いと言えるでしょう。
そうなると今後、この基準に達しない不適切なネット広告枠を利用している広告主は、その広告枠を使っていること自体で批判を受ける可能性すら出てきているのです。
もちろん、直近で広告ブロックの対象になりそうな手法を使っている企業がいきなり炎上する可能性は低いと思います。ただ、数年のサイクルで考えると、広告ブロックソフトの対象になるような広告手法を使い続けている大企業が、ユーザーから非難される広告手法に資金を供給し続けている存在として、批判の対象になってしまう可能性は十分あると言えるでしょう。