Print部門代表:小島翔太(博報堂)/橋本暦(博報堂)
国内予選:93チーム参加
課題
貧困などの世界中の課題を他人ごとではなく自分のこととして捉えて解決を目指す、Global Citizen(世界市民)の活動に共感し、参加する行動を促す。
日本の企画
世界市民の根本的な考え方は「他者への思いやり」を持つこと。世界を分断している象徴として宗教を取り上げ、主な宗教の教えから「他者への思いやり」について同じ事を言っている部分を抜き出し、その横に、キリスト、ムハンマド、ブッダの3人が合体したビジュアルを製作。他者への思いやりを持った世界市民になろうというコピー。
ゴールドをとった国
イタリア
ゴールドをとった企画
ドナルド・トランプ米大統領のアップの写真の周りにツイッターの鳥がたくさん飛んでいて、トランプがその鳥を嫌がっているように見える写真。メインコピーは「Be Annoying」(うるさい存在になろう)。
振り返り
昨年の本戦の反省から課題に応えることにこだわりすぎず、課題から発想しながらも見た時にグッとくるモノを作ろうとしていたが、今年はブリーフにしっかり応えているものが選ばれていた印象。
*Print部門の小島・橋本チームは二年連続で国内予選を突破し、代表として参加。
Cyber部門代表:葛原健太(電通)/ 小川達也(電通/電通デジタル)
国内予選:116チーム参加
課題
(PRODUCT)REDの購買者とREDのつながりを作り出せ。最終的な目的は、購買者のメールアドレスの獲得または、SNSアカウントのフォロワーを獲得すること。
日本の企画
「RED TAG」
SNSに投稿する写真に写る赤いものに、REDのアカウントをタグ付けしようというデジタルキャンペーン。REDに賛同する多数のセレブリティを巻き込み、影響を受けやすい若者を中心に活動を広げる。最終的には、REDと(PRODUCT)RED購入者を含むユーザーとのコミュニケーションチャネルとする。
ゴールドをとった国
オランダ
ゴールドをとった企画
「(THE NEXT)RED」
クラウドファウンディングに登録する製品開発プロジェクトにREDの名前をつけることで、開発支援を受けられ、さらにRED仕様の製品を制作することができる。開発者、支援者、REDの三者が関わるプロジェクトとなる。
振り返り
オリエンをシンプルに整理するときに、今回の審査のクライテリアとなった部分を省いてしまった。SNSのフォロワーを増やす施策と解釈したが、講評を聞く限り実際の購買との紐付きが重要な評価ポイントになった様子。オリエンをシンプルにしすぎたことが反省点。
Design部門代表:森玲於奈(電通東日本)/森本一平(たき工房)
国内予選:86チーム参加
課題
UN WOMEN(男女平等の社会を目指す団体)のブランド強化
日本の企画
「PARTNER CHAIN」
男女平等を実現するためには互いが「PARTNER」だという意識が重要だと考えた。Womenの頭文字「W」と、Menの頭文字「M」を繋げたVI開発を行い、二人一組の「PARTNER」である事を表現した。また、そのVIの連続で「CHAIN」に展開、男女は切り離せない強い結束であることをメッセージに込めて団体のブランド強化を図った。
ゴールドとった国
アイルランド
ゴールドをとった企画
既存のロゴを分解しエレメントとして再構築することで、多様性や平等性、女性の強さなどをビジュアル化している事と、その汎用性の高さでサブブランドとの統一性を強化している。
反省点
女性の差別問題をどう捉えるかより、ブランド強化や実際の機能性などに審査基準があったように思う。課題のスケールを大きく捉えすぎてしまった点で、審査基準と差異があったと思われる。