「#Ad」をつければ、ステマではないという幻想

Instagramは適切な関係性の実現を目指している

アメリカの女性向けWebメディア「Refinery29」では、Storiesの機能がついてすぐに、スポーツジムのオープンの様子を配信しましたが、その全てに「#Ad」の文言が入っていました。早くからのステマ対策に感動したことを覚えています。

以前よりFTCに指摘されているという噂も多かった、ファッションモデルであり、トップインフルエンサーのカイリー・ジェンナー(Instagramフォロワー数:9600万)は、最近ではInstagramのフィードの見やすい場所に「#Ad」を付け、Storiesにおいても「#Ad」をきちんと記載しています。

カイリー・ジェンナーInstagramより

Instagramは今年の6月に、フィードにもStoriesにも、タイアップ投稿であることを表示できる機能を一部のインフルエンサーやメディアにリリースしました。アカウント名の以下に「Paid partnership with◯◯」とあり、「○○」には企業名やブランド名が入る仕組みとなっています。

そしてInstagramは以下のようにも発表しています。

「利用者同士が築き上げるコミュニティこそがInstagramの原動力であり、最大の特徴でもあります。クリエイターとビジネスとの協業関係もまた、Instagramというプラットフォームにおける重要な体験のひとつです。Instagramは、健全なコミュニティを実現するためには、報酬の授受が存在するパートナーシップによるコンテンツについて、高い透明性と一貫性が必要だと考えています。」

企業とインフルエンサー、メディアとの適切な関係性の実現に向けた機能アップデートといえるのではないでしょうか。

次ページ 「リテラシー向上、機能する監視組織が必要」へ続く

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石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)
石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

石井 リナ(BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント)

BLAST Inc. CEO/SNSコンサルタント
平成2年生まれ。新卒でオプトへ入社し、Web広告のコンサルタントを経て、SNSコンサルタントとして企業のマーケティング支援に従事。初のInstagramマーケティング書籍となる「できる100の新法則Instagramマーケティング」を共同執筆するなど、デジタルプロモーションを中心にセミナー講師としても活動を広げている。その後、リアルイベントにおけるSNSプロモションを行うSnSnap(エスエヌスナップ)にて、自身が編集長を務めるオウンドメディア「COMPASS(コンパス)」を立ち上げ、運営を行った。現在は起業し、女性向けエンパワーメント動画メディア「BLAST」の立ち上げ、運営を行う。学生時代より雑誌「ELLE girl」のラボプロジェクトにてリアルイベントの企画や運営に携わるなど、若年層マーケティングを得意とする。

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