ニューバランス、ライフネット生命、LIXILに聞く「ブランドがパブリッシャーに求める条件とは?」アウトブレイン パブリッシャーサミットレポート

コンテンツマーケティングにおけるKPIや重要視している指標

各社、消費者の認知を獲得したり、態度変容を起こしたりするためにコンテンツ制作を強化しているが、そうした施策に対する評価はどうしているのか。

ニューバランスの鈴木氏は、「Webコンテンツ制作においては数値指標だけを重視しがちだが、きちんと視聴されて消費者とエンゲージできているかが大事。部員には、単純な数字だけを見ないように伝えている」と話した。

LIXILの長島氏は、「どの購買ファネルに向けたコンテンツかによって、KPIは変わる。認知に近い領域であれば、その後の検索行動や滞留時間を見ることもあるが、購買のタイミングであればシビアにCVしたか否かの数字で判断することもある。コンテンツの置き場所やターゲットによって変化することが大切」と説明する。

LIXIL マーケティング本部 宣伝部 コミュニケーション企画制作グループ グループリーダー 長島純氏

ここでライフネット生命保険が活用している、アウトブレインのパートナー企業であり、アトリビューションサービスを提供する「TrenDemon」との取り組みが紹介された。岩田氏がこのサービスを導入したのは、経営陣からオウンドメディアが保険への申し込みに繋がっているかデータを求められたことがきっかけだったという。「コンテンツが購買に効いていることは分かっていたが、それを数字で見せるためのハードルが高かった。『TrenDemon』を活用することで、どのくらいの期間でどのようにお客さまが態度変容し、ジャーニーを踏んだかが記事ベースで可視化できた」と岩田氏が成果を語る。

実際に、新規ユーザーの再来訪チャネルとして、ダイレクトとオーガニック検索が各13%で、アウトブレイン経由が73%という内訳も把握できた。岩田氏は「オウンドメディアの価値を、経営陣に数字で報告できることは重要。読了率や申し込み、KPIの達成率も一見でわかるメリットは大きい」と話した。

ブランドから見たパブリッシャーの課題や期待すること

最後に、それぞれがパブリッシャーに期待することについて言及した。ニューバランス ジャパンの鈴木氏は、「日本のメディア、パブリッシャーが持っている情報、エディトリアルの力、独自で持っているネットワーク、タッチポイントのつくり方に価値がある」と、これまでの取り組みを振り返って語った。

LIXILの長島氏は、「我々の住設商材は長い検討期間を経てから購買が発生する。一回の施策や一度の体験だけで、購買に至るまでの成果が出るとは思っていないため、一緒に改善しながら顧客を育てていけるような本当のパートナーと仕事をしていきたい」という。

また、ライフネット生命保険の岩田氏は、「Webメディアのヘッダー、フッダーを消して記事を読んだとき、どのパブリッシャーの記事かがわからない状態になっていて、記事が均一化しているように感じる。メディアとして読者に向き合う姿勢をもっと大切にしてほしい」とメッセージを送った。

ブランド側から、パブリッシャーへの期待が率直に語られ、今後のコンテンツを活用したマーケティングに示唆の富んだパネルディスカッションとなった。


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アウトブレイン ジャパン

http://www.outbrain.com/jp

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