<Chapter.2>事例から法則性を導く
紀元前の大発明「ねずみ捕り」の普遍性と応用性
「ねずみ捕り」といえば、まさに以下のものですよね。
仕組みはご存知の通り、ねずみの好きそうな食べ物をあえて置くことで、ねずみを探すのではなく、おびき寄せて捕まえてしまおうというもの。
紀元前の弥生時代にはもう使われていたそうですから、そう考えるとすごいことです。
さすがに現代の日本でねずみ捕りを見かけることはそうありませんが…
この仕組みそのものは、たとえば畑の有害動物駆除やゴキブリホイホイ、夏には重宝するコバエホイホイなど、いまだ身近なプロダクトでも応用され続けています。
そう考えていくと、どうやら
「犯人を探す・捕らえるのが難しい」という課題に対しては
「おびき寄せるためのエサをまく」ことが有効策になりうる
のは、一定の普遍性と応用性を帯びていそうです。
なのでこのエッセンスを、少々大げさではありますが「ねずみ捕りの法則」と名付けて、特定の課題解決に応用可能な手法のひとつとして整理してみました。
このようなかたちで筆者は、素晴らしい事例を目の当たりにしたときに、課題解決策を導くに至るためのエッセンスみたいなものを抽出して、それが他の事例・事象にも当てはまることを検証しながらある種の法則性と呼べそうなものを導くようにしています。