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ここ数年、SNSマーケティングの盛り上がりと同時に、よく話題になるのが“コンテンツマーケティング“です。今回は連載に、「コンテンツマーケティングと言えば」なLINEの谷口マサトさんをお呼びしました。この数年でコンテンツマーケティングはどのように変化してきているのか、”バズ“の消耗期間、支持されるコンテンツについてお聞きしています。
求めるべきはバズから態度変容へ
石井リナ:ここ数年間コンテンツマーケティングが話題となっていますが、今もバズを求められていることが多いのでしょうか?
谷口:少しフェーズが変わってきているなと感じます。バズよりもコンテンツを読んだ方々がどのように態度変容しているかをきちんと追っていくようなケースが増えています。態度変容ではなくPVだけを追っていくと、マーケティングとして継続的な投資にならないんですよね。ブランドイメージや売上にどうつながったのかよく分からないから。
バズは認知獲得には良いのですが、バズるコンテンツは“お笑い系”や“あるある共感系”なのでどうしても偏ってきます。でも態度変容って感情を揺さぶる要素も強かったりします。広がりを求めるのか、深さを求めるのかでコンテンツの作り方が変わってくる。
石井リナ:シェアしやすいものと、記憶に残っているもの、購買の参考にしたものとかって違ったりしますよね。
谷口:好きなんだけどSNSではシェアしにくいコンテンツってありますよね。好きなエピソードは案外地味だったりします。商品を単純に知ってもらうためには、バズが必要な部分もあるので、それはそれでいいのですが、態度変容をさせるようなコンテンツを求める広告主は年々増えていますね。
石井リナ:態度変容に関してはどのように計測されていますか?
谷口:コンテンツを見た人と見てない人を比較して、ブランドイメージがどう変わったかをアンケート調査します。認知、理解、好感度に加え、購入意向などの行動変容も調べます。これも100万円くらいはかかってしまうので、そこまでやれないですっていうことも、まだまだ多いのが現状ですけどね。