今後も高め合える相手と闘っていきたい
権八:村田さんは「どんな言葉も言う人(次第)だ」とおっしゃっていて。武元先生の言葉も、本で読んだ言葉を受け売りで言ったが、その本自体を読んでいたら響かなかったかもしれないと。
村田:そうですね。本はだいたい同じようなことを書いてるんです。どこを自分の心の支えにしているかが大きいと思っていて、それは人間関係を築かなければできないことです。僕は高校の6冠という記録がかかった最後の国体で、国体は団体で上位3県しか出られないんですが、地元の京都は出られなかったんです。
そのときに思いました。武元先生が試合前に「努力したからって報われるわけじゃない。でも努力しないと報われない」とおっしゃっていたので、6冠という記録は達成できなかったけど、「また次に進もう」と思えるようになりました。
中村:今日の回はすごいですね。残念ながら、お別れの時間が近づいてきてしまいました。今後の予定を教えていただきたいのですが、イベントなどの出演予定は?
村田:特にありません。TVも極力出ない方向なんです。
中村:じゃあ、この番組出演はレアですね。
村田:そうですね、澤本さん、権八さんからの依頼であれば。
澤本・権八:ありがとうございます。
中村:では、最後に再戦を待ち望んでいるファン、さらに上にいってほしいと思ってるファンがいると思うので、一言お願いします。
村田:この前の試合をやらせてもらって、勝つか負けるかわからない相手とやることが大事だと思いました。これまで12戦やってきましたが、世界戦までの相手は「普通にやれば村田が勝つだろう」という相手でした。でも、前回のエンダムみたいに良い相手とやることは、自分自身を高めてくれると実感しました。
だから、挑戦するような試合も今後していきたいと思っています。そうじゃないと、消化試合じゃありませんが、自分自身の成長になりません。限られたボクシング人生だから、チャレンジする試合をやっていきたいと思っているので、応援してください。
権八:すみません、最後に。今はどんな生活なんですか?
村田:朝7時ぐらいに起きて、走って、その後、8時45分ぐらいから子どもを送っていって、朝昼兼用のメシを食べて、昼2時ぐらいからボクシングやって、5時過ぎに終わって。あと会食があれば行って、なければ家に帰ってという感じですね。
権八:酒は飲まないんですか?
村田:飲まなくなりましたね。学生時代はよく飲んでましたけど。プロになってから飲まなくなりましたね。
澤本:飲むと体調は違うものですか?
村田:年齢もあると思いますが、飲んで次の日に良いパフォーマンスだったことありません。飲むとしたら、ちゃんと日にちを考えたり、カミさんの誕生日、結婚記念日、子どもの誕生日・・・に飲む必要はないですけど、そのぐらいですね。
権八:ほら、毎日飲んでばっかじゃダメなんだよ(笑)。
中村:パフォーマンス落ちまくりですね。
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構成・文:廣田喜昭