世界でいま最も熱いクリエイティブシティ、アムステルダム

人口約80万人のアムステルダム。そのうち約20万人がクリエイティブ産業に従事すると言われる。 Photo by Jordi Huisman

博報堂を退職し、アジア放浪を経てオランダへ

突然ですが「世界でクリエイティブな街はどこ?」と聞かれたら、皆さんは何と答えるでしょうか?

ニューヨーク、ロンドン、パリ、東京。いや、最近だとベルリン、上海、シンガポールなども熱いようです。しかし、ここには最も重要な都市が挙がっていません。そうです、人口1700万人の小国オランダの首都 アムステルダムです。17世紀に造られた運河が今も当時のまま街中に広がり、街自体がユネスコの世界遺産リストに登録されている古くて新しい街です。

さて、少々もったいぶりましたが、今回からこちらのコラムを通じて世界で最も熱い(と個人的に思っている)アムステルダムのクリエイティブ事情を紹介していきたいと思います。というのも、いまアムステルダムのクリエイティブ事情を知ることは、世界のクリエイティブの最先端に触れることでもあるからです。

その前にまずは簡単に自己紹介をさせてください。私は2016年に19年間勤務した博報堂を退職して、オランダに移住しました。「クリエイティブな教育」を子どもに受けさせたいと思ったのが一番の理由です。博報堂時代はCMプランナーとして多くの皆さんと同じように、朝から朝まで、ではなく、朝から晩まで広告制作に打ち込んできました。

九州支社への転勤時代には、農業マーケットを作る、得意先内に新規事業部を作る、海外に日本の飲食店をプロデュースする、地方の子どもの教育環境を作るなどといった、一見、広告とは関係ないような事業やプロジェクトに携わりました。そうした経験から広告を作る技術が意外と他の業界や課題に対しても役に立つということを身をもって体感しました。そして2015年の次男誕生に際して、1年間の育休を取り家族でアジア放浪に出ました。これが海外移住を後押しする経験になったのですが…。

と、まあ、こんなクリエイティブ経験を持ってオランダに移住しました。

そして2017年6月には、Webデザインやサービスデザインなどを行うニューロマジックのアムステルダムオフィスを開設しCEOとして、得意先や世の中の課題解決、ソリューション提供などを行っています。

次ページ 「私はなぜアムステルダムを仕事の拠点に選んだのか」へ続く

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吉田和充
吉田和充

吉田和充(Creative Business Development/Branding Designer/Creative Director/保育士)
1972年東京生まれ。1997年慶應義塾大学卒業後、博報堂入社。CMプランナー/ディレクターとして、40社、400本以上のCM制作を担当。ACCグランプリ、コピー賞などを獲得。
在職中に1年間の育児休暇を取得し、家族でアジア放浪へ。2016年、子どものクリエイティブな教育環境を重視してオランダへ移住。2017年現在、Neuromagic Amsterdam BV CEO、個人事務所SODACHI CEO、STYLA TOKYO クリエイティブディレクター。広報広告全般からマーケティング、企業の成長戦略策定、ブランディング、新規事業立ち上げ、新商品開発、Web制作、サービスデザイン、海外進出などクリエイティブ業務全般を担当。
アムステルダム市との協働プロジェクトとして、アムステルダム市の「粗大ゴミの処理問題」にも取り組む。
元サラリーマンクリエイターの海外子育てブログ『おとなになったらよんでほしい|おとよん』連載中。

吉田和充

吉田和充(Creative Business Development/Branding Designer/Creative Director/保育士)
1972年東京生まれ。1997年慶應義塾大学卒業後、博報堂入社。CMプランナー/ディレクターとして、40社、400本以上のCM制作を担当。ACCグランプリ、コピー賞などを獲得。
在職中に1年間の育児休暇を取得し、家族でアジア放浪へ。2016年、子どものクリエイティブな教育環境を重視してオランダへ移住。2017年現在、Neuromagic Amsterdam BV CEO、個人事務所SODACHI CEO、STYLA TOKYO クリエイティブディレクター。広報広告全般からマーケティング、企業の成長戦略策定、ブランディング、新規事業立ち上げ、新商品開発、Web制作、サービスデザイン、海外進出などクリエイティブ業務全般を担当。
アムステルダム市との協働プロジェクトとして、アムステルダム市の「粗大ゴミの処理問題」にも取り組む。
元サラリーマンクリエイターの海外子育てブログ『おとなになったらよんでほしい|おとよん』連載中。

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